力強くマッサージをすればするほど肩は凝りやすくなります。
局所的に揉んだり押したりしても治りません。
そうは言っても、肩こりが辛い時は、力いっぱいギュウギュウグリグリすると、痛いけれど気持ちよくなりますよね?
実は、強く揉んだ時に、パンパンに張った筋肉の「筋繊維」が断裂しているのです。
筋肉は、細い繊維が束になったソーセージのようなもので、両端が細くなっています。
そのソーセージを包んでいる袋状の膜が「筋膜」です。
「筋膜」に覆われた筋肉は、何本か束ねられて更に大きな「筋膜」に覆われています。
筋肉の動きが悪くなると、血液やリンパ液が流れなくなります。
その結果、老廃物が溜まってパンパンに張って内圧が高くなり、「筋膜」がピーンと張りつめた状態になります。
そこを強く揉んだり押したりすると、「筋膜」はピリピリと細かく破れ、中の「筋繊維」も断裂します。
硬いステーキのお肉は、焼く前に肉叩きでバンバン叩いて柔らかくしますね。
死んだお肉は、それで柔らかくできますが、生きている人間の場合はどうなるのでしょう?
肩こりの痛みは、筋肉自体の痛みではなくて、「筋膜」から発生しています。
パンパンに張った筋肉が、押されて折れ曲がったり引き伸ばされたとき、あるいは外部からの強い刺激でピリピリと裂けたときに、抹消神経が発痛物質を放出します。
それを「筋膜」の受容体が受け取って、脳に痛みが伝わるわけです。
この時、「筋繊維」や細かい「筋膜」が破れると、筋肉の内圧が低くなって、筋肉が少し柔らかくなります。
これが「気持ちイイ」の正体です。
しかし、「筋膜」と「筋繊維」が損傷しているのですから、当然痛みは残ります。
マッサージの翌日に起こる「揉み返し」は、この損傷した組織の炎症反応なのです。
調理用のお肉とは違って、生きている人間のからだの組織は、傷ついたら修復再生されます。
ただし、
断裂した「筋繊維」が再生するときは、以前よりも硬くなります。
つまり、
強くマッサージをすればするほど、揉まれて傷ついた筋肉は、どんどんガチガチになってしまうのです。
それでも、肩をグイグイと力まかせに揉みますか?


