- マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男/マイケル・ルイス
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本来ならこのネタは昨日のうちに書きたかったのですが、遅ればせながらこのネタを。
昨日、ボストン・レッドソックスのスタープレイヤーの1人でもあるケビン・ユーキリスと、先発投手のザック・スチュワート、ユーティリティ・プレイヤーのブレント・リリブリッジ両選手との交換でシカゴ・ホワイトソックスへのトレードが成立し、チームを長年支えてきた人気者がフェンウェイ・パークから去ることになりました。
アメリカのベストセラー作家であるマイケル・ルイスの書いた「マネー・ボール」に「フォアボールのギリシャ神」として紹介されたことから、メジャーデビュー前から全米にその名が知られていたユーキリス。ストライク・ゾーンを自由自在に操れる類まれな選球眼とバットコントロール、長打力を武器にメジャー昇格を果たしてからはチームの若き主砲として活躍。守備もアマチュア時代はさほど評価は高くなかったのですが、メジャー昇格後はチーム事情から一塁と三塁の両方を守り、2007年にはゴールドグラブ賞を獲得するまでに守備力もアップ。名門レッドソックスにおいてムードメーカーの役割を担い、チームでも屈指の人気者となりました。
しかし、今シーズンのユーキリスはここ数年は故障に悩まされたこともあり、自らも極度の打撃不振に陥ります。
新監督にボビー・バレンタインを迎えたチームも開幕から低迷が続き、去年から本職の一塁にはエイドリアン・ゴンザレスが加わって三塁に再度コンバートされたかと思いきや、その三塁にはユーキリスの不振の間にトップ・プロスペクトのウィル・ミドルブルックスが打撃好調でレギュラーポジションをつかみ、DHに回そうにもDHにはこれまたチームの人気者「ビッグ・パピ」デービッド・オティーズが君臨しているためにユーキリスを起用したくても今やポジションがない状態。さらに今シーズンのユーキリスの年俸が1200万ドルと高額であることから来シーズンのオプション行使がほぼ絶望的であること、さらにバレンタインとの間に確執が噂されるなど、もはやレッドソックスにユーキリスの居場所はなく、来シーズンはFAになることがほぼ確実であるユーキリスの放出は時間の問題でした。
そんな悩める主砲に救いの手を差し延べたのがホワイトソックス。こちらも正三塁手のブレント・モレルが極度の打撃不振に陥り、DHのアダム・ダンはバットに当たればピンポン玉、当たらなければ大型扇風機と言う典型的な「ホームランか三振か」と言うバッターであり、こちらもプレーオフ進出のためには打線強化が必須の状態。一塁を守るポール・コナーコが当たっているだけに、コナーコの前後を打つポイントゲッターが欲しかったホワイトソックスにとって、ユーキリスの加入は渡りに船。まだ33歳とまだまだ若く、持ち前の選球眼やバットコントロールが失われた訳ではありませんので、環境を変えればまだまだ十分チームの主砲として活躍できる。ボストンの人気者だったユーキリスの放出はファンにとっては悲しい出来事だと思いますが、それでも気難しいボストンのファンのハートをつかんで離さなかったユーキリスのこと。新天地シカゴで赤い靴下を白い靴下に履き替えることにはなりますが、今度はシカゴのファンから、
「YoooooooooooooK!」コールをたっぷりと受けることになるだろうと期待しております。
最後に一言。
「フォアボールのギリシャ神」、新天地シカゴで羽ばたけ。