第十九章
聖王の後嗣が暗君でも国は保てるが、二代続いて庸弱の国王を戴く国は立ち行けなくなる。
【内容】
第十九章から第二十一章では「戦争の準備」についての話をする。
◇戦争をよくする君主がいて、戦争をせずに国内の整備に尽力する君主がいる。
どちらが優れているかという議論を聞くことがあるが。これは、両方必要だというのが答えになる。
(1)戦争ばかりの時代が何十年も続けば、国内は当然疲弊する。
(2)逆に、戦争なしに何十年もすごすと、民衆は戦うことのできない体質になる。必要に迫られても何もできなくなってしまう。
【内容2・余談】
二世代、三世代と戦争のない時代を経験させてしまうと、民衆全体にもう戦争はおきないという観念ができあがってしまう。
しかし、世界の情勢は気まぐれで突然に風景を変える。
これに飲み込まれないようにするには、やはり軍事力による権威に頼らざるを得ない。
『ローマ史論』第一巻
マキャベリ著 大岩誠訳
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