和尚吉三(中村勘九郎さん)、お嬢吉三(中村七之助さん)、お坊吉三(尾上松也さん)
同じ「吉三(きちさ)」という名前を持った三人の盗賊が出会い、名刀「庚申丸(こうしんまる)」と、それにまつわる「百両の金」が人から人の手に渡り、その先々で様々なドラマを生む、2時間15分の大作です
予告編がありますので、下に貼っておきます
元々あった歌舞伎の演目に現代の演出を施した「NEWシネマ歌舞伎」とのことです
私のようなパニ子にとって、映画館で歌舞伎が楽しめるのは本当にありがたいです
昔ながらのストーリーだと遊郭のシーンが有り登場人物も多いようですが、今回のストーリーは三人の吉三の関係性を濃く描くためか、遊郭のシーンはありませんでした
冒頭からしばらくは名刀・庚申丸を巡る商人やお武家さんのやり取りが続きます
観客の笑いを誘うセリフも散りばめられていました
三人の内、最初に登場するのがお嬢吉三の七之助さん
豪華な身なりのお嬢様の様相ですが、実は旅役者の女形として育てられた男性で、お嬢様としてのたおやかな語り口からドスの効いた男衆としてタンカを切る語り口への変化が見事でした
それにしても…美しい✨
お約束のエビぞりシーンももちろんご披露
そして、重たい振袖姿での立ち回りもとても華麗で、改めて「七之助さんって、体幹モンスターだなぁ~」と感心してしまいます
次に登場するのがお坊吉三の松也さん
きっぷのいい若衆役、キリリとして精悍です
七之助さんとの立ち回りがとても迫力ありました
和尚吉三の勘九郎さんが登場し三人が揃い踏みすると、一気に温度が上がる感じがしました
笹野高史さんは、前半は笑いを誘う演技をし、中盤では迫力のある演技で涙を誘います
歌舞伎座と違って花道が無い分、客席の通路を利用した演出がありました
もしも実際の舞台を観に行って七之助さんが目の前に立ったら…
鼻血が出ちゃいそうです
終盤の演出がとにかく大きくて迫力満点
この終盤の雪のシーンで降って来る雪の量は半端ないです
途中で一瞬だけ記憶が飛んでしまったのですが、なんと近日「ホームドラマチャンネル」で放送されることを、帰宅してから知る…という…
スクリーンで観る迫力を感じられたので、テレビでは記憶の無い部分の穴埋めをすることにします