イギリスの皇太子妃がガンであることを公表しました

と言うより、公表せざるを得なかったと感じています

病気以外の事にも広がる様々な憶測を鎮静化させるには、公表するしかなかったのでしょう

世界中からその一挙手一投足が注目されるキャサリン妃だからこその、辛いことでしょう

 

ここまで公表したのだから、どこの部位で進行度は?などど踏み込んだ推測は止めて欲しいと、切に思います

 

 

私のガンが確定した時、手術⇒放射線治療⇒抗がん剤治療⇒分子標的薬治療⇒ホルモン療法の治療方針が立てられたため、仕事をお休みする機会も増えることから、会社に報告しなければなりませんでした

声を大にして言える気分であるはずもなく、所属部の部長、直属の課長、人事部の課長、部署異動したばかりだったので、元の部の課長の4人に集まっていただき、上記の治療計画について報告をしました

 

ひと通りの説明が終わった時に、人事部の課長が

「で、病名の公表はいつするの?」

その場にいた、発言者以外全ての人が「えっ!?」とフリーズしました

部長が

「病名をわざわざ公表する必要はないでしょう」

と言ったら、人事部の課長は

「だったら、人に聞かれた時になんて説明すればいいんですか?」

全員、唖然!

バカなの?

「ふろ~れんすさんは、なんでお休みしてるんですか?」って聞かれたら、一人一人に「乳ガンですよ」って言うつもり?

部長が

「体調が悪くて治療のために休んでいるでいいじゃないか! わざわざ病名を公表する必要はない!」と強い口調でおっしゃってくださり、ホッとしました

続けて部長が

「ふろ~れんすさんの意向としてはどうなの?」

「私も公表したくないです」

人事部の課長が釈然としない顔をしていたのを、今でも鮮明に覚えています

 

「傷病手当金の申請などが必要になるだろうから、担当者にだけは話していいかな?」

「どなたですか?」「○○さんだけど(個人的に、ごくたまに食事に行く程度の仲の人)」「分かりました」

 

抗がん剤の治療で6ヶ月の休職をし、復帰の連絡を人事部の課長にした際に、部署異動の話をされました

今まで携わったことの無い分野だったので、「治療もまだ続くこともあり、何も知識が無い部署への異動は不安があります」と言ったら

「大丈夫、異動先の部長と課長には、病気のことは話してあるから」

えっ!? 私、許可してないけど…

異動の話があるんだけど、その為には病気の話をしておいた方がいいと思う⇒では限られた人だけにしてください

等の、私の許可を得てからすることでは?

 

また、復帰後に人事部の女性社員と雑談をしていた際、

「もう大丈夫なんですか?」と言った時の表情が何か含みのある表情だったので、

「何か知ってるの?」と聞きましたら、「そのものズバリではないんですけど、ミーティングの際の課長の発言で、容易に想像出来ました」

うちの人事部って、何気に口が軽い印象があるので、「やられた~」感が半端なかったです

 

こんな状況ですから、あちこちからダダ漏れ

もうね、今からでも個人情報漏洩で、会社のコンプライアンス部門に投書したいくらいです

 

とあるツアー旅行で一緒になり意気投合し、帰京してからも会いたいですねとなった方がいました

東京で飲みに行った際、その方が「最近疲れが取れなくて、体調があまり良くないのよね」と言われたので、「私も病気治療中なので、不安定な時もあるんですよ」

普通はここで終わるのかな?

その方は「そうなんだ~ 何の病気?」

まぁ、お酒が入っていたこともあり、軽く口に出てしまったのでしょう

「あ~ 実は乳がんで~」と言った瞬間に相手の顔がこわばったのが分かりました

その方とは、その後連絡が取れなくなってしまいました

ガンはさ~ 空気感染も接触感染もしないですよ~

 

3年目くらいまでは病気を口にすることはなかなか出来ませんでしたが、それを超えた頃からはまだまだ世間では正しく理解されていない病気と言う認識が薄れてしまったようで、会社以外の人にはわりとサラ~と言ってしまっていました

 

年数が経って、今は落ち着いているから接することが出来る「ガン」と言う言葉

 

一言に「ガン」と言っても、一人一人違います

当然、本人の受け止め方も違います

 

色々な理解が進むといいなと思います