お天気の良いある日、

その日は患者さんを訪問する日だった。

その患者さんは左半身に軽度の麻痺があり、

視力もかなり落ちてあまりよく見えないという。

けれども明るくて可愛らしくて、

私はいつも光を貰ったような気持ちになる。

 

その患者さんが杖を付いて外に出ていた。

視線は遠くを向いている。

 

「どうしたんですか?」

 

と訊ねると、

雉の鳴き声が聞こえたので

外に出てきたのだという。

患者さん曰く、雉はあまり人を怖がらないので、

呼んだら近くに来るのではないか

と呼んでいたのだという。

 

私は微笑ましくて暫く一緒に見ていた。

暫くすると、雄の雉が出てきて歩き始めた。

綺麗で長閑で私は美しい時間だと思った。

流石に近くには来なかったけれど。

私はそれを患者さんに伝え、

少し二人で眺めてから私達は家の中に入った。

 

その後も

(いくら何でも野生の雉がその場で

餌も無いのに人間に近くに来るのか?)

と思ったけれど、

それは私という小さな人間の頭の中の常識。

この妖精のような患者さんには

野生の雉だって来ちゃうのかも知れないと思った。


ハムスター( ゚∀ ゚)ハッ!アタチも野生に!

おねがいもう、ずっと会っていないんです。
会いたいなぁ。
暑くなれば、どうせ避暑に数ヶ月預かるんですけどね。