夏の花と言えばひまわり真夏の太陽のような明るいひまわり
花ことばは、「あなたを見つめます」「あなたは素晴しい」「光輝」「熱愛」「愛慕」
効能(意味)は、「バテた身体に生気を与える」
花ことばは恋愛の意味であることは知ってましたが、効能は知りませんでした。
だから、ひまわりを見ると元気が出るんだ~
昨日、お花屋さんでお花を見ていたら、ゴッホのひまわりがありました。
改良されたゴッホのひまわりがあるというのは知っていましたが、実際に見たのは初めてです。
う~ん、あんまし似てない・・・
floraはパワーストーンもお花もスイーツも大好きですが、実は絵画も大好き
ここで、ゴッホのひまわりを再確認。
これがおそらく一番目にする「ゴッホのひまわり」ではないでしょうか?
これは、ロンドンナショナルギャラリー所蔵「ひまわり15本」です。
そうです。「ゴッホのひまわり」は何枚もあるんです。
ゴッホは全部で12枚の 「 ひまわり 」 を描いています。
1887年パリ時代に5枚、1888~1889年アルル時代に7枚。
花瓶に挿されたひまわりはアルル時代の7点で、そのうちの6点が現存しています。
左が、オランダ(アムステルダム)ファン・ゴッホ美術館所蔵「ひまわり15本」
右が、東京の損保ジャパン東郷青児美術館 所蔵「ひまわり15本」
3つともよく似ていますが、損保ジャパン美術館のひまわりにだけ、花瓶にゴッホの名前がありません。
ゴッホの本名は、フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)と言いますが、Vincent というサインがないのです。そのため、贋作ではないかと言われましたが、疑惑はゴッホ美術館の学芸員が否定しています。
東京の知人で、実際にこの絵を観た人に話を聞くと、黄金に輝くような明るい絵だったそうです。
次は、「ひまわり12本」です。
左が、アメリカフィラデルフィア美術館所蔵「ひまわり12本」
右が、ドイツ(ミュンヘン)ノイエ・ピナコテーク美術館所蔵「ひまわり12本」
だいぶん構図が違いますね。花が大きくて、開いている花が多いです。
さて、うんちくは続きますが、興味のある方は読み進んでくださいね。
実は、ゴッホのひまわりは日本にもう1枚あったんです。
ヨーロッパの芸術作品を日本の若者に直接見せたいという高い志を持った人と言えば、松方コレクション(国立西洋美術館) で有名な松方幸次郎氏ですが、他にも多くおられました。
ゴッホを日本に最初に紹介したのは作家の武者小路実篤と言われています。その武者小路と親交があった大阪の実業家の山本顧彌太(こやた)氏が武者小路の美術館構想に協力して、ゴッホの「5本のひまわり」を購入しました。
そして1945年8月6日…広島に原子爆弾が落とされたその日に「5本のひまわり」は最悪の運命を迎えてしまうことになります。
山本はこの絵を芦屋の自宅に保管していましたが、盗難防止のため、この絵を壁に埋め込むように設置していたため、阪神大空襲で芦屋も空襲に遭い、屋敷に火が回った時に絵を取り外すことが出来ずに焼失してしまったのです。
これが、「5本のひまわり」です。別名「芦屋のひまわり」と呼ばれています。
それにしてもこの 「5本のひまわり」・・・
ゴッホの明るく燃え立つような 「 ひまわり」 とは全く違う一種独特な雰囲気があります。
まるで自分の悲しい運命をひまわりにたとえているかのようです。
せっかくですから、パリ時代の花瓶に挿されていないひまわりを1つご紹介します。
オランダ(オセロ)クレーラー・ミューラー美術館所蔵「切られた4本のひまわり」です。
ゴッホがパリでの生活に疲れて、精神がかなり疲労しきっていた時期に描かれたものです。生命の源を断ち切られたひまわりは、何を語ろうとしているのでしょうか・・・
この作品のあと、ゴッホは南フランスのアルルに行き、画家仲間を集めて芸術家村を作るという夢を実現するため、黄色い家を借ります。
そして、1888年2月に待ちに待ったゴーギャンがやって来ました。その喜びから、ゴーギャンの部屋の壁いっぱいに「ひまわり」の絵を飾ろうと、上記で紹介した花瓶に挿されたひまわりを何枚も書いたのです。
しかし、ゴッホはこの後悲劇の運命をたどります。
強烈な個性を持った二人の画家、ゴッホとゴーギャンの生活はわずか10カ月で破綻します。
1888年12月のある日、ゴーギャンはアルルを立ち去ることになり、ゴッホは錯乱状態となり、自分の耳(耳たぶ)を切り取りました。(有名な耳切り事件)
その後ゴッホはサン・レミの精神病院で入院生活を送った後、1990年5月にパリ近郊のオーヴェールに家を移し、ガシェ博士という精神科医に診てもらっていました。
しかし、1990年7月にゴッホは自らにピストルを向け、命を絶ちます。37歳の若さでした。
ゴッホは画家としての活動がわずか10年間と短く、油彩約900点もあると言われています。
現在では、ゴッホの絵は驚くほどの高額な取引になり、たびたび話題になりますが、生前に売れた絵はたったの1枚だけでした。皮肉なものです。
今回私がお伝えしたかったのは、ゴッホの数奇な運命と「ゴッホのひまわり」は明るいひまわりと暗いひまわりがあるということでした。
絵画ネタは、絵も掲載したいし、言いたいことがたくさんあって長くなってしまいました。すみません。アクセス状況を見て、これからも絵画ネタを書いていくか考えたいと思います。よろしければ、コメントくださいませ。