こんばんは!毎日かわりばんこに違う野良猫がやってきて、リアル猫あつめの日々を送っている汐日です。
この度、今までにないタイプの動画を一本投稿しました。

【刀剣乱舞】近侍組曲【コスプレして弾いてみました】

これまでオリジナル楽曲を発表してきたフリーサイズとしては、初めての「コスプレで演奏してみた動画」の投稿になります。
演奏させていただいたのは、大人気ゲーム『刀剣乱舞』より山姥切国広、一期一振、鶴丸国永という3振の刀の近侍曲です。
我らフリーサイズが神と崇め奉っている(←)志方あきこ様が制作を手がけられているということもあり、どうしてもエレクトーンで演奏したいと思ったことが今回の試みの出発点でした。

それにしても実写動画だしコスプレだし、何がどうしてそうなった?と思われている方はたくさんいらっしゃるかと思います。ですが、実際すべてを終えて振り返ってみると、根本は今までの活動と何も変わらず、ただただ「面白いものを作りたかった」だったんだなぁと勝手に腑に落ちてしまいました。

動画サイトにはさまざまな「演奏してみた動画」がアップされています。
かくいう私も決して「演奏してみた」の投稿は初めてではなく、『オリとくらやみの森』『みんながみんな英雄』『言ノ華』などなど、ちまちま演奏風景を投稿してきました。
そんな中思うのは(殊にエレクトーン動画に関して)「演奏してみた動画がどうにも単調になってしまいがち!」だということです。市販の楽譜を演奏しようが、アレンジした楽譜を演奏しようが、演奏者の手元しか映っていないので、テクニックのすごさはわかっても、その人がどんな気持ちでそれを弾いているのかがなんとなく伝わりづらい。このままだと楽しい!という気持ちが表現しづらいなぁと思ったんです。

ゲーム音楽やアニメの挿入歌の良さって、曲自体の良さはさることながら、その曲が持っている物語の影響がだいぶ強いと思います。
この曲が流れたときあんなキャラがあんなこと言っていたな、という背景がにじみ出てくるからこそ、胸が熱くなったり涙が出そうになったりするわけで……
だからこそもっと作品そのものが持つ世界観や、人間関係なんかを引っ張り出してきたいと思いました。
ただ音符をなぞるだけではなく、演奏動画という枠組みを超えて、作品として完成された何かを作りたい。そのときに挑戦したいと思ったのが、コスプレをしてオリジナルアレンジを演奏するという試みでした。
これが去年の夏ぐらいだったような気がします。

コスプレについては全くの無知だったので、さっそくコスプレ歴の長いフリーサイズの白鴉ちゃんに相談しました。
衣装ってどうやって買うの?おすすめはある?ウィッグってカットしないといけないの?メイクは?スタジオのマナーは?
とにかく知らないことしかなかったので恥じらう暇もなく手当たり次第に聞きまくり、それでもわからないことは自分で調べまくりました。
何をアホなことを~と言われるかと思いましたが、考えてみれば白鴉ちゃんはそんな子ではありませんでした。丁寧に教えてくれるばかりか、私も一緒に参加するよ!と言ってくれました。こんなに心強い一言はなかった……
思えば白鴉ちゃんは私がやりたいことに対し、いつでも寄り添ってくれるんだなぁと思わずにはいられなかったです。

次に問題になったのは演奏風景を動画におさめる方法についてです。
最初はなんか良い感じのロケーションにD-DECKを運んで撮影しようかと思ったのですが、鳴り物や動画撮影の許可を取るのが思った以上に難しく(これは本当に勉強になりました)、いろいろ調べたり考えた結果、演奏風景は自宅に黒い布をはって撮影し、別途PV風の映像を撮影して合成するのが良いのではないかという結論に達しました。
ここまできたらもう腹をくくるしかない!ということでめちゃくちゃ勇気を振り絞って家族に相談しました。
今度こそあほかお前!と怒られるのを覚悟していたのですが、私がよっぽど思いつめた顔をしていたのか(?)笑うこともあきれることもなく協力してくれることを約束してくれました。

ありがたすぎて息切れしてました。今回の発想に至ったきっかけは、エレクトーン動画コンテストはもちろん、やはりアルスマグナの皆さまとの出会いやアルスメイトの皆さまとの関わりが大きいんですけど、皆さんの感想を拝見していると「コスプレ」に対して親や友人からなかなか理解が得られない、という悩みがすごく多かったことが印象に残っています。
この、身の回りの人の力がない限り実現できないけど、その最初の勇気を振り絞るときの緊張感といったら……いい年こいた私でもかなり怖かったので、こんな思いをしながらそれでも自分のしたいことに向かって頑張っている方がたくさんいるんだな、と思ったら、今回のこの経験をできただけでも全然違うなと思いました。

そこからは衣装やメイク用品、ウィッグやライトなど、必要なものを準備し、3人の予定が合う日に向けて猛烈な勢いでアレンジを作成し(←3日間の連休をまるまる使って作りました)、なんとか撮影当日までこぎつけました。
ちなみに、私が自宅のエレクトーンに掃除機をかけている間、とまとちゃんと白鴉ちゃんは床に敷く布などいろいろとそろえてくれていました……!
特にとまとちゃんが作ってくれた布製のお花ちゃんが本当に素敵で、画面に文字通り華を添えてくれました。あとお持ちのカメラがすごいすてきだった!
初めてのコスプレにも関わらずなんとかお見せできるクオリティを維持することができたのは、ひとえにウィッグカットやメイクなどをご指導くださった師範……げふんげふん白鴉ちゃんのおかげです!!(※お着換え中、着物姿でメイクしているのでなんかベテラン歌舞伎役者のような威厳があった)

 

キャラクターのチョイスは完全に曲の好みで決めたので統一感がまったくないです!
唯一白鴉ちゃんだけは中身が完全に鶴丸さんだし、おまけによく鍛刀もするみたいなのでキャラで選んだかも……?
とまとちゃんはとにかく一期一振の曲が好きだったのと、あとどんなにレアキャラがきても最後の最後まで一兄が来なかったのでこれは逆にやるしかないという方向に決まりました(笑)
私は自他ともに認めるまんば氏クラスタですし、二人と比べて背丈が小さいので打刀がちょうどいいかなと。本当だったら脇差どころか短刀くらいの身長しかないのですが、縮尺効果でなんとか……なんとか……??(なってない気がしてきた)

 

和室すたじお天野家様にも大変お世話になりました。

コスプレもスタジオレンタルも初めてで、文字通り右も左もわからない私たちに対し、日照時間や季節ならではの植物など、丁寧に解説してくださいました。当日も藤の花のセットなど飾ってくださり、素晴らしいシーンを撮影することができました。

ご紹介いただいたカフェもすてきなところでした……本当にありがとうございました。

こんな経緯で出来上がった動画ではありますが、もちろん問題点はたくさんあって、コスプレイヤーの方からすればまだまだ粗いところがたくさんあるのでしょうし、エレクトーンユーザーから見たら神聖なエレクトーンの周りで何しとんじゃ!(怒)というご意見もあるかと思います。
実際UTAUとエレクトーンを組み合わせて『みんながみんな英雄』を発表したときも、電子の声は苦手だという人や、イラストが苦手だという人、反対に実写が紛れ込んでくるとアップアップしてしまう方など、いろんな方がいるだろうなという葛藤がありました。でも、結果としては挑戦してみてよかったと思っています。
UTAUもエレクトーンも好きだから、どちらの世界の人にも見てみてほしいなと思ったのと同じように、コスプレもエレクトーンも好きだから、どちらの視点からも楽しんでいただけたらいいなと思うのです。
そんなかんじの思い切ったチャレンジでした。今後もし叶うのであれば、自分だけが弾くのではなく他の楽器と合わせてみたいです。ダンスとか歌とのセッションもすごく楽しそう!

 

それでは。