おれはもうだめかもわからんね | 魔法使い泰蔵!

魔法使い泰蔵!

ある日突然、魔法少女が空から振ってきた!ってなるのが早いか、
俺が魔法使いになって、魔法少女を召還して空から落とすのが早いか、
伝説の戦いの幕を今開けてみる。
きっと明日はいいことあるはず

                            読む前に言っておくッ!
                    おれは今日ありえねえ現象をほんのちょっぴりだが体験した
                  い…いや…体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが……
         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今朝 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『おれは今7時20分だと
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        思っていたら次の瞬間すでに8時30分だった』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何がおこったのかわからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r ー---ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    催眠術だとか超スピードだとかプラズマ だとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…






俺は知っていた、こうなることを。

感じていたのさ、運命ってやつをな。

俺は精一杯やった、出来る範囲で、可能な限り手を尽くした。

だが駄目だった。

運命という強大な力の前に俺はあまりにも無力だった。








今日、6月26日月曜日

おれは配属三日目にして遅刻した。

(しかも寝坊)





前日から兆しはあった。

だから俺は目覚ましを持っていこうとしたんだ。

なのにおかんが「それ私使うし」みたいな感じで阻止された。

使わねーくせに!

しかし、お母様のいうことには逆らえない。

これも運命だ、仕方ない、と俺はあきらめた。




夜。

俺はやはり嫌な予感にかられた。

この日から一人部屋になるのだ。

これまでほぼ毎日、相方に起こしてもらっていたにも関わらず、

「ひゃっほ~一人だ!邪魔者が消えてエロ動画見放題だぜ!」

などとわけの分からないことをほざき、あろうことか動画の整理をやってしまったのだ。

だから寝る時間は遅めになった。

さすがに黙って寝るわけにはいくまい。

俺は寝ようという時間になってから目覚ましツールを漁り始めた。

幸いツールはすぐに見つかった。

シンプルで使いやすいやつ。

大好きな淋菌のPVが朝に爆音で流れるようにセットした。

万が一俺がおきなくても隣から怒鳴り込んでくるという算段だ。

何度も繰り返しチェックした。

深夜にも関わらず現在時刻の数分後にセットしては、ツールがうまく起動するさまを眺めつづけた。

寝る時間が多少短くなったことは否めない。

だが俺は言い訳なんかをするつもりは無い。

あれはすでにもう在ったことなのだから。



そして俺は寝た。

大丈夫さ、明日もきっといい一日だ。



朝。

しっとりとした雨音で俺は目覚めた。

AM 6:00

ふっ、俺としたことが、ちょっと緊張しすぎたようだ。

いくらなんでもビビり過ぎだぜ I My Me♪

もう少し自分を大事にしなくっちゃ。

俺は再び体を横たえた。




一時間ほどして俺は再び目覚めた。

AM 7:20

ん~いい時間だ。俺の体もなかなかのもんだな。

しかし、あと10分後には俺が昨晩入念にしかけたPVが起動するんだ。

ここで起きてしまっては昨日の苦労が水の泡だ。

ある種自分自身にたいする冒涜かもしれない

俺はほんの少しだけ目をつぶった。





次の瞬間。

次の瞬間、ここだここが肝心だ。

時計を見る。

AM 8:29

ここ、ここがポルナレフ


俺は2,3秒ポルナレっていただろうか。

まさに永遠とも思える一瞬だった。


あ”あ”あ”ああぁああああああ”あああ”あああ”あ


馬鹿な

あれほど、あれほど入念にやったじゃないか

なぜ、なぜ動かん、

このポンコツPCがっ。

目覚ましも目覚ましだ!

バグだらけのツール配って悦に入ってんじゃねえぞ!!


はぁ…はぁ…

ふぅ。

落ち着け、落ち着け

出社時間まで正確にはあと1分ある。

けっして完全に遅れたわけではない。


俺はとりあえず、冷静に事態の把握に努めようとした。

とりあえず認めてはいないが遅刻は確定してしまった

この状況をどう打開するか


そこがもんだ…ん?



どこからともなくシャカシャカいう音が聞こえる。

なんだ。

どこだよ。

ヘッドホンだ。



俺は半べそになりながらマウスをぐりぐり動かしながらジャックを引き抜いた。

爆音でながれるチェスターの歌声。

あいどんのわっつわーすふぁいてぃんふぉー♪

(俺は何のために戦っているのだろう)

おぁわいなはふとぅーすくりーむ♪

(なぜ声をからし叫んでいるのだろう)



あああああああああああああああああああああ

やってしまった…。

ありえねえ、まじでありえねえ。まじハンパねえ。

認めねえ、こんなマンガみたいな話。

認めるわけにはいかない。

が、しかし。

とどのつまり3日目にして

職場に配属された3日目にして



3日目にして


遅  刻  確  定 !!


ダーン♪

だーんじゃねえよ馬鹿。

これぞ生きる伝説

まさにリビングレジェンド





頑張れ泰蔵

明日があるさ

俺は今、唇をかみ締めてネットサーフ している…