新版画の世界でまるで、日本画のような美しい花鳥画を描いたのが小原 古邨です。
木版口絵等で活躍した鈴木華邨の弟子で、主に海外への輸出用に花鳥画の木版画を描きました。
よって、海外では非常に高い評価を獲得しているのですが、日本では知る人ぞ知るといった感じの
作家です。
大正から祥邨、渡邊版画店のもとでは豊邨と名前を代えています。
新版画の風景画では川瀬 巴水が有名ですが、巴水と双璧をなすのが吉田博です。
吉田博も巴水と同様に日本よりも海外で高い評価を獲得しています。
巴水が情緒的な日本の風景を描いているのに対して、吉田は元々水彩や油絵を手がけていることから
鮮やかな色彩がみられます。
外国の風景なども多く手がけていますが、中でも山岳の風景に
素晴らしいものが多いです。
新版画運動の中では、風景画といえば川瀬巴水が有名ですが、美人画といえば伊東深水です。
（ちなみに女優の朝岡雪路のお父さんです。。。）
伊東深水といえば、日本画というイメージが強いですが、木版画も作成しています。
浮世絵にはないリアリズムと日本画の繊細さが同居していて良いですよね。