" なんちゃって " にもほどがある、『 EPIPHONE CASINO 』JLモデル。(中編) | FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

  不定期更新
  FLOATING JAM & FJスズキ の 『日常と非日常』



『前編』 からつづく。)



さて。
すでに お気付きかと思いますが・・・。


『前編』が 丸々前置きでございました。
ここから先が ようやく本題です。
(最短でアクセスすべく 努力した結果。)




先ずは、目標の『エピフォン・カジノ』ジョン・レノン・モデル。
というか、ジョン が使っていた ズバリ現物です。

FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』
(シンコー・ミュージック・ムック 「エレキ・ギター・ブック 2」 より)


この現物は、これまた 20年くらい前、どこかのデパートで開催された『ジョン・レノン展』で拝見いたしました。
雑誌写真などでは分からなかった詳細を観察しようと、メモ&スケッチを取りながら ガラスケースの周囲をぐるぐる廻っていた記憶があります。
今回約 20年振りにそのメモを引っ張り出してみましたが・・・。
現場ではもうテンション上がって冷静さを失っていたものと思われます。
有用な情報は一切含まれておりませんでした。

特にリサーチはしてはおりませんが、今は恐らく埼玉の『ジョン・レノン・ミュージアム』とかに展示されてるんじゃないかと思います。(違うか?)

つい先日、何かの雑誌で見た際には確か 1弦が切れてました。
あやふやな情報ばっかでアレですが、前回記事でも申し上げた通り基本的に私の記憶頼みですので、改めて 多分に「間違い」&「思い込み」を含んでいる可能性の高いことをお断りしておきます。




JL 使用機の仕様は、あくまで私の認識では・・・

 ・オリジナルは 1964(65?)年モデル、ブラウンサンバースト。
 ・塗装を剥がしてナチュラルに。但し、全くの木肌剥き出しではなく、何らかクリアー塗装が施されている(様に見える)。
 ・ピックガードなし。ネック側の取り付けビスとブッシュが残されいる。
 ・PUセレクターの丸ナット下に黒のスイッチプレートあり。
 ・コントロールノブは、リア VOLUME/TONE ともにオリジナルのゴールド。
  フロント TONE は無し、同 VOLUME は黒。
 ・ペグがロトマチック、ゴールド。

といったところでしょうか。


時期によって細かい変遷はあった様ですが、現存する「最終形態」の再現が 一応の目標。
音質だとかプレイヤビリティとかは置いておいて、『見た目重視!』の方針にて。




では ここで、つい先日完成した

 ◆ FJスズキ解釈『 EPIPHONE CASINO 』 JLモデル ◆

を公開してしまいましょう。



これだ!!

FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』



 「?????」



・・・ですよね。






以下、その顛末でございます。




20年ほど前。
運良く中古の国産 1964(65?)年リイシュー・モデル(と思われる)を入手したところから『カジノ JLモデル化プロジェクト』が始動。

私が入手した当時の現物写真は残っておりませんが、オリジナルの状態はこんな感じ。

FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』
(シンコー・ミュージック・ムック 「エレキ・ギター・ブック 2」 より)

この機種を再現した再販モデルだったわけです。



JLモデル化 に際して、決定的なとことろは やっぱり「色」ですね。
少なくとも この時点では、3年くらい使ったところで塗装を剥がすことを画策しておりました。

例えば。
物理的に削るのではなく、ケミカルな「剥離剤」というものを使うとよいらしいとか、少しずつ情報は集めて 来たるべき " その日 " に備えることに。



その間に、まずは一番手っ取り早いところから着手。

 ~ ピックガードを外す。

FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

ネック側のビスとゴムブッシュは しっかり残す。




で。
実は、ここまでで(というかピックガード外しただけで)その後 20年間、プロジェクトに一切の進展なし。




購入から 5年くらい経ったところで、最早「塗装を剥がす」ってのが なんだかよいことだとは思えなくなってしまってました。

・・・というか。
正直に言ってしまおう。

めんどくさくなった。

別に、「色」は 実用上 必須な要素ってわけじゃないし・・・。
ギターに関しては 過去、大体そういうところで取り返しのつかないことをやらかしてるし。


この時点で、早くも『見た目重視!』の方針が根底から揺らいでおります。
そもそも「外観」が欲しかっただけのはずなのに、その外観を捨てるってのは 当プロジェクトの全否定じゃん。


いやいや。
フィニッシュの違いは脳内で補完すればよいので。
気を取り直して その他の要素を詰めてしまいましょう。



・・・完全に見失っております。





結局 20年放置した後、今年になって突如プロジェクト再始動。
きっかけは、以前 当プログにも書いたことがありますが、10年間放置してあった自宅の水道蛇口のパッキンを交換して 10年越しの水漏れを解消した件。

「そのうちに・・・。」とか思ってるうちに人生終わってる可能性もあるので。
今にして思えば、20年なんて あっという間だった気もする。




塗装の剥離を諦めたら、後はもう 細かいところばかり。


・・・と思ったけど、ペグ交換が意外に大仕事でした。
ポストの穴径を拡げないといけなかったので。


 ~ ペグを、ロトマチックのゴールドに換装。


FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

ド素人による禁断の木工。
過去、大体そういうところで取り返しのつかないことをやらかしてるし。
(Reprise)

大きな声では言えませんが、実際今回も けっこう取り返し付かない感じです。
写真をよ~く見るとバレます。(苦)

でも まあ、チューニング精度は格段にアップしたので よしとする。




残るはコントロール類。


FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』


 ~ PUセレクター下にスイッチプレート追加。

GIBSON 純正のプレートを一回り小さく切って、裏返して使用。(表面には箔押しの文字が入ってるので。)
実物写真と比較すると若干 プレートの径が小さく見えますが、恐らく、ワッシャーを抜けば もう少し近い比率に見えるかと思います。



 ~ コントロール・ノブ類の再現。

フロント TONE のノブは、単純に外す。

フロント VOLUME については、たまたまネットで見掛けた記事では、もともとはオリジナルと同じ トップにプレートが付いたタイプのノブのプレートが外れた状態ということらしいのですが。
しかも、その黒の色は、ゴールドを剥がして塗り直してあるとの説も。
ホントはこういうところこそ現物でしっかり確認すべきだったってことですね~。

この際 私はもうパッと見の印象だけで充分なので、トッププレートなしのタイプの黒いノブをそのまま使いました。

日本仕様のノブが硬くて入らなかったので、USA仕様のモノを買い直しました。
ところが、USA仕様も入らない。
ってゆーか、改めて見るとセレーションのピッチがどう見ても USA仕様には合ってない。
仕方がないので、ポッド軸のすり割り部分をペンチでちょっと潰して、日本仕様のノブを強引に押し込んであります。
実は 完全に奥まで入り切っておりませんが、正面から見る分にはほとんど気にならないので OK とします。
(これ以上ムリに押し込むと、二度と抜けなくなると思うので。)




ということで、20年越しのプロジェクト、ここに完結です。


FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』


脳内補完が きっちりと効いてますので、私には当記事トップの雑誌掲載写真 ↓ と同じに見える!!

FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

 (再掲)



あと、強いて言うなら。
ブリッジが T.O.マチック ではありますが、サドルのピンがカタカタするビンテージ・タイプなので、実用性重視でピン固定式のものに換えたいな~と思っております。
(もともと あんまりテンション掛かってないので、ちょっと触っただけでサドルが
前後に動いちゃいますので。)





本題はここまでで終了。
以下、オマケです。



『後編』 につづく。)




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