アファーマティブ・アクションは、平等じゃないと最高裁の判決が出て、どこの大学も多様性をどうやって確保しようかと苦労したようですが、結局、トップ大学で、軒並み黒人学生の入学が減少するという結果をもたらしました。うーーん。
まあ、この数字を見て下さい。
イエールはどうにか同じ割合を維持してますけど、アムハーストやMITは半端ない減少。この2校はさもありなん、って気もしますけどね。
アムハーストは、少数精鋭のリベラルアーツのトップ大学ですから、『人種で下駄を履かせられない』となったら、まあ、直接的に成績優秀者に合格を出すしかなくなっちゃいますからねえ。それにここは、親兄弟が同窓生であることを考慮するレガシーも廃止しましたから、即物的に数字に頼っちゃうことになります。もっと言うと、アメリカのエリート総合大学みたいに、アスリートのリクルートに奨学金を出すこともないですから、お勉強の出来る学生が端的に集まっちゃう。その結果、残念ながら、黒人学生の激変ってことに繋がったってことかと。
MITも、さもありなんの結果ですよね。ここは、世界中から理系の天才を集める大学ですから、アファーマティブ・アクションがないと、頭脳だけで選ぶことになりますもんね。それにしても10%も減らしてしまうとは。。。
アイビーリーグのハーバード、ブラウンも同じ感じで黒人学生の入学割合が減っちゃいました。意外だったのは、イエールは頑張って黒人の入学をうまくキープしました。どうやったのか
アスリートのリクルートが上手く調整役の働きをしたってことですかね。どうでしょう。
アファーマティブ・アクションと一緒に、平等じゃないと俎上に載っているのが、レガシーですけど、これによって、歴史的に白人のお金持ちの子供たちが集まると言われています。元々、アイビーリーグとかは、エスタブリッシュメントの子供達の大学ですしね。ご注意頂きたいのは、レガシーの学生たちは、親も熱心で、教育にお金をかけていますから、優秀な子が多いのも確かです。だから、レガシーが無しでも、十分一般学生と競争する実力もある。
そう考えると、トップスクールに入るための『魔法の切符』はアスリートってことになりそうです。私見ですけどね。
それから、黒人学生がトップスクールから消えたのは、FAFSAの変更の影響じゃないかとも囁かれてます。大学から合格発表はもらったけど、学費が払えなくて結局入学しなかった学生に黒人が多かったんじゃないかと。。。。
FAFSAというのは、連邦政府が運営している学費援助の申込システムです。例年10月1日から受付が始まるんですけど、昨年度は、システムをアップデートするということで、遅れに遅れて今年始めにずれ込んだ結果、一体どれだけ大学から減免があって、いくらローンを組めるのかなんていう計算が中々出来ず、進学を諦めた学生もいたとか、いないとか。実際、FAFSAへの申し込みも激減したらしいです。
簡単にまとめちゃうと、『アファーマティブアクションと学費減免システムの変更によって、黒人学生が消えてしまった』ってことですかね。
今年は、FAFSAがちゃんと機能するようですから、早めの提出をお忘れなく。せっかく合格しても学費が払えない、というのはあまりに悲しいですから。
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