エレーヌ・フォックス教授の話しはとても面白く、またまた、あっという間の1時間でした。
悲観主義と楽観主義の脳について、前回2回論じられていましたが、今回はその最終章、環境と遺伝子について、かなり詳しく論じておられました。

おぎゃあ、と生まれた時から持っている遺伝子のなかで、リスク遺伝子というものをを持っている人が うつ病やアルコール依存症になりやすく、凶悪犯罪に陥りやすいのか。
結論から言うと、環境と遺伝子の相互作用で性格や人格を形成する、とのことでした。
遺伝子についても分かっているものの中で研究されているものはわずかなものだそうです。その中で、人格形成に重要な遺伝子、セロトニン運搬遺伝子というものがあるそうです。

今までは、セロトニン運搬遺伝子の長さにより、ネガティブなものに注意を向けるタイプ(短+短)なのか、ポジティブなものに注意を向けるタイプ(長い+長い)なのか、それとも中間(短+長い)なのか、と、言われてきました。
うつ病やアルコール中毒になりやすい遺伝子、リスク遺伝子が 短+短 ではないか。という検証が何度も行われ、そこでまた新たな発見もありました。
ところが、その リスク遺伝子 を持った人が 良い環境 で成長すると、そうでない人よりも 幸福度が高い ということも分かってきたそうです。

今までリスク遺伝子と思われてきた遺伝子(短+短)は、環境に作用されやすいタイプ、ということが分かったそうです。
良い環境ならば より良く、悪い環境では より悪く。 という遺伝子タイプ と、 どこででも淡々と、元々持っている性質を貫く遺伝子タイプ、その中間の、3タイプ がいる。
環境に作用されにくいタイプ と 環境に作用されやすいタイプ
「タンポポ と 蘭」 といった表現をするそうです。
タンポポはどこででも、同じように花を咲かせますが、蘭は手をかけ、環境を整えるととても綺麗な花が咲きます。

マイケルJフォックス氏が度々例に出されますが、彼は俳優として成功したにもかかわらず、27歳にしてパーキンソン病となり、一度は俳優は出来ないだろう、と思たものの、人生を諦めることなく前向きに、必ず事態は好転する、と信じ、結果、現在は俳優業を再開しているそうです。
彼は 中間 (短+長) 遺伝子です。
彼は父親とはうまくいかなかったようです。俳優も、そんなお金の稼げない職業、と言われていたのを、彼の先見の明がある、と一族からも一目置かれていた伯母が父親に、常に彼は才能がある、上手くいくだろう、と話していたようです。

そういったことからも、分かってきたことは
子供の時に、誰か一人、信頼でき、頼れる存在の大人 がいることが 楽観主義になる 条件だそうです。
その大人 は 家族でなくてもよい そうです。

では、悲観的な脳を変えることができるのか。
それはとても時間がかかりますが、可能だそうです。 これもまた、レオナルド・ディカプリオの例が出され、彼が役作りのために強迫性障害の勉強のために、精神病院に入院し、強迫性障害の患者の方と寝食を共にし、3,4か月役作りをし、その後6、7か月ほど撮影をしているうちに、本当に強迫性障害になってしまったそうです。
結果、撮影が終わってから精神病院に通うこととなり、治療を受け、役作りとは逆の方法、健全な精神を持っている考え方を理性的に考える訓練をし、健全な精神を持っているかのように振る舞う、勿論、プロにカウンセリングをうけ、健全な精神を取り戻したそうです。

そして、怒りを制御する、等といった、好ましくない感情をどうコントロールするか。ということですが、マインドフルネス という、心の瞑想のようなもの
、 10分間 何もしないで呼吸を感じる。環境と距離を取る訓練をする。すると、脳内を制御する機能が高まる
のだそうです。
つまり、瞑想、が 感情を暴走させる脳 を 制御する力があり、 ネガティブな思考を持ったことに対し、距離を置き、状況をどうとらえているのか、物事をどう とらえたのか を、理性的に考える 訓練をする そうです。

認知行動療法でも使われている方法で、
感情が揺らいだ時に、
① 口でゆっくり 7秒かけて息を吐く、そして鼻から息を吸う を7回繰り返す。
② 同時に、落ち着け、落ち着け、と心で唱え、
③ 視覚を遮断する。(つまり、目を閉じるか、別の方角を見る)
④ そして、やらなければいけないこと を、淡々とやる。
※鼻で というのを訂正しました。すみません、重要なところで、口です。
図解やさしくわかる認知行動療法 を参考にしました。
そして、この白熱教室、楽観主義と悲観主義 を みて、ふと 心に浮かんだものがあります。
今回の事でも思いましたが、人間の脳は悪いもの、負の情報、負の感情に感化されやすい。なので、できるだけ善い情報、善い人、善い本などに触れておこうと思っています。
なんて、安岡正篤氏の受け売りです。一部抜粋します。
平生からおよそ善い物・善い人・真理・善い教・善い書物、何でも善い物・優れているもの・尊いものには、できるだけ縁を結んでおくことです。これを勝縁といい、善縁といいます。
また、
「知は行の始めなり。行は知の成るなり」という王陽明の説明がある。「知」というものは行いの始めである。「行」というものは「知」の完成である。
知っているだけではダメで、必ず行動すること。自分というのは、今と、これからの言動の積み重ねだ。と、聞いたこともあります。今一つピンと来なかったら、すみません。

まさに、楽観主義とは、① ポジティブな思考、 ② ポジティブな行動 ③ 根気と粘り強さ ④ 自分の人生をコントロールしている感覚がある
以前の記事はこちら→「心と脳の白熱教室」悲観主義と楽観主義 続き
東洋哲学 西洋文化 が混ざってきているのでしょうか。
素人考えですが、思うところがありました。
※鼻呼吸の方法の修正させていただきました。併せて、写真がおかしかったのも修正しました。
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