ヨガのポーズには、古代インドの叙事詩や神話に出てくるエピソードに基づいた動物や「戦士」などの名前が使われている物があります。
その名前の由来となったお話を一つずつ紐解いていく事で、インドの歴史や、日本とのつながりが見えてくる事があります。
難しい事は抜きにしてただお話を読むだけでも、日本人の私たちには物珍しくエキゾチックで、大変興味深く楽しめるものばかりです。
そんなお話を少しずつご紹介して行こうと思います。
まずは「シンハアーサナ(獅子のポーズ)」
<エピソード>
魔王ヒラヤニ・カシプは、「創造を司る全知全能の力=ブラフマー」から「昼でも夜でも、地上でも水上でも、神でも人間でも動物でも、彼を殺す事は出来ない」という特別な能力を授かっていたため、暴君となって人々や神々を迫害していました。
彼の息子プラフラーダは、「維持を司る全知全能の普遍の力=ヴィシュヌ」を崇め、信仰していましたが、実の父によって多くの試練に遭遇させられていました。
しかしプラフラーダは、それまで「ヴィシュヌ」の加護によりそれらの試練を無事に切り抜けることが出来てきました。
あるときヒラヤニ・カシプは不機嫌を爆発させ、「もしヴィシュヌが普遍でどこにでも存在すると言うのなら、ここにだっているはずだろう」と言って、さげすんだ態度で宮殿の柱を足で蹴飛ばし、プラフラーダの信心を否定しようとしました。
プラフラーダがヴィシュヌに助けを求めると、上半身は獅子、下半身は人という恐ろしい姿で神が現れ、玄関の敷居の上に座ってヒラヤニ・カシプを摘み上げると、バラバラに引き裂いてしまいました。
時刻は昼でも夜でもなくちょうどたそがれ時だったのです。
こうしてヒラヤニ・カシプは、「昼でも夜でもない時に、地上でも水上でもない敷居の上で、神でも人でも動物でもない異形の者」によって征伐されてしまったのでした。
この半人半獣の獅子は「ナラシンハ(ナラは人、シンハは獅子)」と呼ばれインドでは彫刻や壁画の題材としてよく取り上げられているそうです。
この獅子の名前を頂くアーサナが、「シンハアーサナ」です。
勇ましい神様になったつもりで吼えてみましょう(笑)
こ・・・怖い~(笑)
