最近、「誰かに話したい」という気持ちを抱える人が多いように思います。
それは単なる寂しさではなく、もっと深い理由があると感じています。

AIが進化し、気軽に相談できるようになったことで、
むしろ人の心には“話せない感情”が増えたのかもしれません。

私はこの“気軽に話せない感情”について、ずっと考えてきました。

■情報は増えたのに、不安は減らない時代になった

SNSを見れば、
同年代の成功、職場での成果、資格取得、結婚、転職…。

誰かの「正解らしきもの」がたくさん流れてきます。



便利だけれど、プレッシャーにもなる。
選択肢が増えたのに、迷いも増えた。

AIは答えをくれるけれど、
「あなたはどうしたい?」
という問いだけは、代わりに答えられません。

これが、多くの人が感じている“モヤモヤの正体”だと思っています。



■弱さを出せる場所がゆっくり減っている

職場では「しっかりしないと」
家庭では「迷惑かけたくない」
SNSでは「弱さを見せるとややこしい」

そうやって、
弱い自分を置く場所がどんどん狭くなり、
“話したいのに話せない” 状態が溜まっていきます。

でも弱さって、悪いことじゃなくて、
**「本音につながる入り口」**なんですよね。

弱いとき、人は一番本音になる。
だからこそ、人は弱さを誰かと共有したくなる。
でも共有できる相手が、いない。

その孤独感が「誰かに話したい」という衝動として出てくるんだと思っています。



■AI相談が増えるほど、人の温度が求められる

私はAIに相談して助けられた経験が何度もあります。
でも逆に、
「うまく言葉にできない部分」
「感情の揺れ」
「未来への漠然とした不安」
こういうものは、AIにぶつけても整理しきれない瞬間がありました。

それはAIが劣っているわけではなく、
人の人生は“正解の計算”だけで動かないというだけ。

将来、仕事、AI時代の生き方、自己肯定感、価値観の揺れ……
こうした“人生の問い”は、
人と話して初めて見えてくる部分があります。

だからAIが広がるほど、
逆に「人と話したい」という気持ちが強くなるのは自然なことなんです。



■私が大切にしたいのは、弱さと未来の両方

相談サービスというと、
「メンタルがしんどい人向け」
と思われがちですが、
私はそれだけを扱いたいわけではありません。

・将来がぼんやりしている
・仕事に自信が持てない
・自分に向いているものがわからない
・AI時代にどう生きるか不安
・選択肢が広すぎて決められない
こういった“未来に関する迷い”も扱いたい。

私は弱さの理解だけでなく、
思考の整理や構造化ができることにも価値があると思っています。

未来の話は、弱さの話と同じくらい大事です。
どちらか一方ではなく、
“弱さ”も“将来”も一緒に扱える場所にしたい。



■誰かに話すことで、人は自分の未来を取り戻していく

話すという行為には、
「自分の考えが自分に返ってくる」
という不思議な力があります。

話しながら、
「あ、これが本当は気になってたんだ」
「この部分は手放していいんだな」
と気づいていく。

だから、
“話したい”という衝動は、
実は未来に進みたいという気持ちの裏返しでもあります。

未来は、ひとりで考えるより、
誰かと話した方が見えることがある。

私はその “未来を見つけるための対話” を大事にしたいと思っています。



■最後に

AIの時代に、人としてできることはたくさんあります。
弱さを理解すること。
揺れに寄り添うこと。
未来の不安を一緒に整理すること。

それらはすべて、人にしかできないことです。

もしあなたが
「誰かに話したい」
と少しでも感じているなら、
その感覚はとても自然で大切なサインです。

その気持ちを大事にしてほしいと思いながら、


このブログを書きました。