スポーツ少年団での野球は、

小学校6年生で引退となる。
 

中学校に進学すると、

新しく部活に入り直さなければならない。



 

 

 

 

前回のブログで書いたイップスについては、

結局引退するまで

抜け出すことはできなかった。



イップスとは、

一度何らかの原因でフォームを崩してしまうと、

無意識に体が動かなくなってしまう現象のこと。

 

技術の問題ではなく、

精神的なものが大きい。



引退試合では、

地区大会の優勝候補と決勝戦で対戦した。

 

 


打順は9番。

 

スタメンではあるものの、

期待されているとは言い難い。


ボクもイップスのせいで試合が怖く、

引退試合すら憂鬱だった。



それでも結果は、

3打席2安打2打点。
 

強豪相手にホームランと三塁打を打ち、

最後の試合で久しぶりに活躍できた。



だが、

狙ってこの成績が出せたわけではなかった。

 

 


打席に立った瞬間、

不思議と頭の中が真っ白になった。


「打たなきゃ」

というプレッシャーも、

「うまくやらなきゃ」

という不安も、

どこかへ消えていた。
 

気づけばバットがボールを捉え、

鋭い打球が外野を抜けていた。



これでイップスを克服したわけではない。
 

考えずに感覚で打ったことで、

たまたま結果が出ただけだった。



でもよく考えれば、

イップスになる前の自分は、

理屈ではなく感覚でプレーしていた。


その頃の感覚を、

最後の試合で思い出せたのかもしれない。



試合後、

閉会式でお偉いさんが

「この試合で印象に残った選手」

としてボクのことを挙げてくれた。
 

 

 

チーム名と背番号まで言われ、

嬉しさと同時に、

どこか後ろめたさを感じた。







イップスになって以来、

ボクは何事も深く考えるようになった。

 

 


「考えることが大事だ」

と思い込み、

考えずに感覚で成果を出すことを

否定するようになった。



でも、

考えることと、

悩むことは違う。



「考える」とは、

目的があって、

そのための解決策を導き出すこと。
 

でも

「悩む」とは、

答えのない迷路をぐるぐるとさまようこと。



スポーツも、

ビジネスも、

本質は同じなのかもしれない。
 

 

 

「どうすれば成功できるか」

と考える人は前に進めるけど、
 

「なぜ成功できないのか」

と悩む人は、

抜け出せなくなる。



間違った方向で考えるくらいなら、

いっそ感覚だけで行動したほうがマシかもしれない。