小学校4年生で転校した岐阜の小学校。

 

 

最初の3ヶ月間、

イジメに遭った。

 

 

転校生というだけで目をつけられ、

休み時間が苦痛で仕方なかった。

 

 

 

でも、

少しずつ状況は変わっていった。

 

 

気づけばイジメは収まり、

ようやく「学校が楽しい」と思えるようになった。

 

 

 

──はずだった。

 

 

 

次に襲ってきたのは、

「自分のキャラクターに対する不安」 

だった。

 

 

 

目立ちたくないのに目立ってしまう。

 

 

その不安の一つが、

気付かずに目立つことだった。

 

 

 

もともと、

人前に立つのが苦手な性格だった。

 

それにもかかわらず、

たとえば、毎年の運動会ではリレーの選手に選ばれた。

 

 

 

「本番は頼むね!」

 

「やっぱ速いからね!」

 

 

選ばれた瞬間、

周りから受け入れられたような気がして、

確かに嬉しかった。

 

 

 

だが、

その後が地獄だった。

 

 

 

「本番で失敗したらどうしよう」

 

 

 

選ばれてから運動会当日まで、

毎日そのプレッシャーに押しつぶされそうになる。

 

幼稚園から高校卒業するまでの15年ほど、

毎年がこのプレッシャーとの戦いだった。

 

 

 

スポーツだけじゃない。

ただ字を書くこと でも、

同じようなことが起きていた。

 

 

 

習字が得意で、

小学3年生のときに習った1年間で、

名古屋の賞をもらえるほどだった。

 

 

 

学校の先生からも、

いつも「上手い」と褒められていた。

 

 

 

だが、

授業以外ではまるで別人。

 

普段は適当に書いて、

汚い字を連発していた。

 

 

 

先生に呼び出され、

こう怒られた。

 

 

 

「なんで、習字の時間だけしかきれいに書かないんだ?」

 

 

「なんで、普段からちゃんと書かないの?」

 

 

 

わざわざ職員室にまで呼び出され、

叱られていた。

 

 

 

でも、

これは叱られたというより、

先生がボクのことを思って伝えてくれていたことだった。

 

 

 

だが、当時の小学校4年生のボクには、

先生が伝えてくれている意味が分かっていなかった。

 

 

 

「わざとやらない」

 

「できるのにやらない」

 

 

 

子どもの頃から、

自分の可能性を自分で潰していたということ。

 

これを先生は教えてくれていたのだ。

 

 

 

でも、

あの頃のボクは、

それが理解できていなかった。

 

 

 

わざと勝負に負けることも多かった。

 

もしかすると、

「本気を出して負けるのが怖かった」

という のもあったのかもしれない。

 

 

 

もし全力を出して、

それでもダメだったら

自分が傷ついてしまう。

 

だから、

「できるけどやらない」

という選択を続けたというのもあるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

そして、

それは大人になっても続いた。

 

 

 

仕事でも、

人間関係でも、

チャンスがあっても

 

「本気を出さない」

 

それがいつの間にか、

ボクの生き方になっていた。

 

 

 

どんなキャラクターでも、

演じ続けると 

「自分はそういう人間だ」

 と無意識が認識する。

 

 

 

「どうせ自分は本気を出さない」

 

「本気を出さなくてもそこそこやれる」

 

 

 

そう思い込むと、

いざ頑張ろうと思ったとき、

もうできなくなってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

「無意識」が人生を作る。

 

このことを知ったのは、

心理学やコーチングに関わるようになってからだった。

 

 

 

「なぜ、できるのにやらないのか?」

 

 

 

それを突き詰めたとき、

過去の自分の行動パターンが

今のボクを作っていると気づいた。

 

そして今、

そのパターンを変えようとしている。

 

 

 

あのとき、

先生はボクに気づいてほしかったんだと思う。

 

 

 

「できることをわざとやらない」

 

 

 

これは、

逃げでしかないと。

 

今、

やっとその意味が分かる。

 

 

 

もし、

この記事を読んでいる人の中に

 

「なかなか本気を出せない」

 

 と思っている人がいるなら

伝えたい。

 

 

 

本気を出せないのは、

ただの習慣。

 

 

 

それは、

過去の自分が作った無意識のルールにすぎない。

 

だから、

今からでも変えられる。

 

そのルールを壊すのは

「今の自分」

しかいないのだから。