宿酔の魅力 | flat0207の宿酔から始まるブログ

flat0207の宿酔から始まるブログ

宿酔でナイトスクープに出演した経験を綴ることをきっかけにブログを始めました。この曲の魅力をどこまでも伝えていきたいと考えています。



宿酔の魅力について少し語ります。
残念ながらTVでは大部分がカットされており、結局Cm7(9)ぐらいしか出ていませんでした。

1:「てっててー」「バスケットボール するー」
やはり1番最初に聞いた時にはここが気になって仕方ないと思います。

「てっててー」について
「て」がちょうどCm音階であがっていってるから気になるポイントなのかもしれません。

「バスケットボール するー」について
一瞬「バスケットボール」と体言止め?と思わせといての「するー」という溜めがポイントだと思います。

2:曲調
暗めの曲で、ピアノがずっと同じリズムを刻んでいます。
普通はリズムのパターンを変えたりすることで飽きをなくすのですが、
全くぶれないところが1つの魅力です。
(山羊の歌全体通してもいえるかもしれません)
このリズムがまた体で刻みやすいのも1つの魅力です。

3:使われている和音とコード進行

基本的には5和音以上になっています。
しかも「トーンクラスター」といわれる手法を用いてます。
(例えば 右手でドレミ♭ファソ と弾いてます)
このクラスターを用いると音が集結している分塊になって飛んできます。
いいかえると脳に直接響きます。
しかし一方でこの手法にはデメリットがあります
例えば「ドレミ♭ファソ」 と同時に弾いたとき、レとミ♭が不協和音となり
すごく濁って聞こえます。
しかし、宿酔ではなぜか濁って聞こえないのが不思議です。
たぶん音量のバランスだとは思うのですが……。

またこのクラスターは使いすぎると曲の和声が分からなくなるのですが、
宿酔はベース音がしっかりしているため和声がはっきりしています。

またコード進行ですが
基本的には大雑把にはⅠ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰという
一番の基本形です。
もっと詳しく見ると、ベースラインが変わっているのでⅠの中でも機能が変わっている
気がします。
この進行はやっぱり耳に残ります。

4:ベース
ベースラインだけで聞いてみると微妙に変化があって面白いです。
例えば前奏では「ド→シ♭→ラ♭→シ♭」と変化しているぶぶんがありますが、
Aメロでは「ド→シ♭→ラ→シ♭」と微妙に変化しています。
実際Aメロのところで「ド→シ♭→ラ♭→シ♭」と弾いてみると違和感しかありません。
(和声的にはあり得るのですが)
ちょくちょくこういうような細工が施してあって、
微妙な細工を見つけることに私は魅力を感じます。

5:構成
この曲は
前奏→Aメロ→Bメロ→Aメロ→後奏

と対称性を持っています。

Aメロは重くずっしりとしているのに対し、
Bメロはどこか切なく甘美なメロディーが特徴です。

このBメロの美しさはラフマニノフやショパンを思い出す旋律で、
とても感動的です。(しかしリズムパターンは変わっていません。)

この対比が魅力的なんです!

6:和田先生

最後に「和田先生」でないとこの宿酔は映えない気がします。
渋さと哀愁を併せ持つ歌声、貫禄、息遣い、曲に向かう真摯さ
すべて和田先生が歌われるために作ったのだからもちろんのことではあるのですが……

もっともっとあるかもしれません、是非みなさんの良さを教えていただけると幸いです。