今日は、インフレ対策学科インフレ対策研究所の動画”投資で損する人と儲かる人の違いとは? 第20回賢い投資家”を見た。

 

今日の話の確率の低いものに投資するのではなく、高いものに投資するという理論は的を得ているし、幾度となく耳にしている。

 

しかしながら、ふと考えてみると、長期的で安定的にリターンが得られる投資案件というのは、初期段階では、短期的でハイリスクハイリターンのそれよりも、リスクが高い場合があるのではないだろうか?

 

たとえば、海外で不動産投資、ホテル経営に投資する場合、既存のすでに経営中のホテルに投資する場合、運よく株を取得できればよいが、そうでない場合は、一から出資することになる。

 

もし、一から出資する場合、土地を取得することからのスタートとなる。投資家から資本金が集まり、現地政府からのホテル建設の許認可を取得し、無事スタートが切れて、「さあ、始めるぞ」となるわけであるが、ここでまず、出資者にとって、第一の関門、リスクが生じる。

 

それは、土地を取得してから、建物が無事に建つまで保険に加入できない場合があるということだ。

 

たとえば、フィリピンにホテルを建てる場合、ホテルが無事に完成するまで、地震保険といった保険に加入することができない。

 

つまり、ホテルを建設している間は、それが建設途中で大地震や大津波に襲われて倒壊しても、保険に加入していないため、保険金はおりず、事業主から保険金は帰ってこない。建物が完成するまで、出資者は震えながら運に身をゆだねるしかないのだ。

 

そして、第二のリスクとして予定期間内に無事に建物が建設される保障はない。工期が遅れたり、最悪の場合、建物が建てられずに、そのまま放置されてしまうというケースもありうる。

 

そして、第三のリスクとして、無事にホテルが建てられたとしても、たとえば、事業拡大のため、銀行から融資を受ける際、建物に抵当が付けられる。つまり、担保にされる場合がある。

 

仮に、事業主が借りたお金を返済できなかったとしても、代わりに持っていかれるのは、出資者が出資して建てられたホテルだ。おそらく、一番痛い目を見るのは、事業主ではなく、出資者だろう。

 

もちろん、ホテルが完成して、営業を開始して、経営が無事に軌道に乗ったとしても、出資者がリターンを受け取るまでには相当な期間を要するし、当然ながら、様々なリスクがある。

 

上記から言いたいことは、短期投資は数字でリスクとリターンを求めることは、容易であるが、長期投資は、数値で測れないリスクも数多く存在し、場合によっては短期投資よりもリスクが高い。

 

安定収入を得ようとして、長期投資をした結果、短期投資をした場合よりも、多額の損失を被るということもありうるということだ。

 

今日の話では、安定した収入を得たいならば、成功確率の高いものに投資をすることを謳っている。

 

しかしながら、初めから成功確率の高い投資案件など存在しない。成功確率の低いものを時間という魔法を使って、徐々に成功確率を上げていくという表現が正しいと思う。

 

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

視聴動画 インフレ対策学科インフレ対策研究所

投資で損する人と儲かる人の違いとは? 第20回賢い投資家

https://youtu.be/J3EDwAYe9pY