エアコンのフィルターは毎年掃除しているが、昨年はそれでも異臭を放っていた。今年もそろそろ冷房を使う時期になり、フィルターを外したところ、そこ以外の汚れも酷いことに気づいて徹底的に拭く。生成り色だと思っていたエアコンが実は白かった。ヤニの力は恐ろしい。自分の仕事を満足げに眺めながらタバコをふかす。
ドライブが上手くできなかったり、走っているつもりがスローモーションになったり、夢では体が不自由になることが多々ある。しかし自転車に関しては、頻繁にその夢を見るが全く支障はない。ハンドルもペダルも好調でスピードも出る。坂道を下っていることが多いだろうか。車の往来が激しい大きな道路を、合間を縫って走っている。そして目的地まで遠いという意識の中、しかし明確な到達地点はないのだ。汗をかかずただ延々とこぐ。
友人と飲んでいて飛び降り自殺の話になった。彼は夜の駅にてそれを見たという。電車を待っていたところ、不審な男が横切り、その後「やめろ」という大声が聞こえて、彼が不審に思った男に惨事が起きたらしい。その亡くなった人の印象を強く覚えているのは、雰囲気が普通でなかったからとのことだった。意を決しているなら他人の制止など聞くわけもなく、線路に下りる瞬間を見たとしても彼は自分なら制止しなかったといった。そしてそのシチュエーションを投げかけられ、悩んだ末に出した僕の答えは、静止する。それは事実が欲しいために。無意味ではあるだろうが、後に自身が救われるために、という理由で考え得る最善の努力をするのではないだろうか僕は。
2度目の「すみません」は声を張って、それでレジに店員が現れた。中年の女性で、申し訳ないというよりも苛立ちの表情を浮かべながら、どうやらそれは店長に対するものらしい。「ごめんない、すってん店長がどこかに行ってしまって」など言いながら、後から来た女性店員も彼女と同じ年ぐらいで、二人して「全くもう」的な態度をとる。店を出る際、先の女性たちと同じ制服を着た還暦前後と思しき男が目に入った。壁にもたれかかり、塀に肘をかけてタバコをふかしている。「ありがとうございました」と軽く頭を下げながら言われた。結局、店の雰囲気は良いようだ。
もし自前の梅酒に銘柄をつけるつけるとしたら「常勝」か「天才」にすると、ブンレツさんはほざいている。そんな彼女が割と高価な梅酒を買った。飲み比べて、自身のもののほうが優れていると確認したいがために。普段、高級デパートのチラシを見ては高過ぎるにも程があると、適正価格について講釈を垂れるが、こと梅酒に関しては別。高ければ高いほどそれに勝る自分の梅酒といって、より悦に浸ることができるのだ。
多摩川にてバーベキュー。ヒロシも連れて行ったが、ジャンベはほとんど叩かなかった。日曜日に晴れたのはいつ以来だろう。このまま雨男の汚名も返上したいところ。周りも、何世帯かの家族連れや大学のサークル的な集まりなど、規模の大きいグループが多く見られた。僕らはこじんまりとしているほうか。
夜はクラブイベントがあったがそこに足を運ぶ元気はなく、それでも飲みなおす気力はあって、そちらに流れる。
夜はクラブイベントがあったがそこに足を運ぶ元気はなく、それでも飲みなおす気力はあって、そちらに流れる。