毛利小五郎は、「Romeo Juliet Victor Bravo!」 と書かれた怪盗キッドの予告状についての相談を、舞台女優の牧樹里から受ける。狙いは「運命の宝石」というスターサファイアで、小五郎はこれを牧の出演する舞台『ジョゼフィーヌ』の終幕の場面で、キッドがナポレオン役の人物に扮して実行するものだと推理し、牧の要望もあって江戸川コナンたちとともに劇場に赴く。コナンたちは劇場で中森警部と会い、助っ人として工藤新一が来ていることを知る。この新一はキッドの変装であるが、彼は素顔そのものが新一と似ていたことから、変装ではないと見なされていた。舞台の終盤、キッドが抜け出すのを見たコナンは後を追い、規定より長い警棒を持っていた警備員に変装していたキッドを見破ると、ハンググライダーで逃走する彼をパラグライダーを利用して追跡するが、取り逃してしまう。

翌日、宝石を守った礼としてコナンたちは函館にある牧の別荘で行われる打ち上げに招待され、俳優の成沢文二郎、田島天子、俳優で演出家の伴亨、牧のマネージャーの矢口真佐代、牧のヘアメイクの酒井なつきと、体調不良で欠席するはずだった俳優の新庄功とともに、羽田発函館行きのスカイジャパン航空865便(ボーイング747-400D)に搭乗する。昨日のキッドの様子を訝しんでいたコナンは、キッドの暗号が実際にはフォネティックコードを表しており、この機内での犯行を予告したものであると気付くが、その直後にチョコレートを食べた牧が青酸中毒で死亡する。機内で牧が口にしたのは矢口のチョコと田島のビタミン剤のみで、同じくチョコを食べた小五郎に異常はなかった。真相を見抜いたコナンは妃英理を探偵役として[注 2]、推理を披露する。

犯人は酒井であり、彼女は牧が機内で毎回鼻を摘んで耳抜きを行うことを知っていたため、毒を混ぜたファンデーションを鼻に塗ってそこから指へ毒を移し、チョコの付着した指を舐めることで毒を口に入れさせていた。酒井は犯行動機を、牧にハリウッドでの仕事を潰されたうえ、彼女がそうした理由が酒井をメイクとして必要としたためではなく、付き人として置いておきたかったに過ぎなかったことから、メイクとしてのプライドによっておよんだものであると主張する。しかし、小五郎から仕事道具を凶器として使う者にプライドを語る資格はないと叱責されたうえ、阿笠博士から罪を償ってやり直すよう諭された酒井は、泣き崩れる。

殺人事件は解決したが、牧は以前同僚だった機長と副操縦士のいるコックピットへ挨拶に行った際に自分の手の甲にキスをさせており、彼らも中度の青酸中毒に陥ってしまっていた。命に別状はなかったものの2人とも操縦できる状態ではないことから、操縦の経験があるという新庄が操縦の代行を買って出て、助手としてコナンを指名する。2人きりのコックピットで、コナンは新庄がキッドの変装であることを指摘する。本物の新庄は余興でキッドに扮して先に別荘へ到着しており、キッドは牧の手に口づけをした際、本来口に含むと冷たいスターサファイアが偽物であることをすでに知っていた[注 3]。コナンとキッドは管制塔との連絡を経て函館空港への着陸を試みるが、落雷でオートパイロットが故障して中止を余儀なくされたうえ、強風で機体がバランスを崩し、何とか立て直すものの管制塔にエンジンが1基接触して脱落して地上に落下、爆発して地上支援車両群を爆風で吹き飛ばしてしまう。更には爆風で弾き飛ばされた車両で給油車が爆発し、しまいにはそれから給油を受けていた旅客機も爆発するという大惨事となり、滑走路が使用不能となってしまう。

滑走路の状態が整うまで上空での待機はできたはずだったが、機長たちを運び出す際のトラブルでクロスフィードバルブが開いていた結果、燃料がエンジンの脱落跡から大量に漏れていた。そのため機体にはあと10分間程度飛行できるだけの燃料しか残されておらず、無線も不通になってしまう。コナンは別の着陸先として室蘭の崎守埠頭に向かうが、キッドは強風の際に片腕を強打して着陸の操作ができなくなっていたことから、毛利蘭を代役に指名したうえ、埠頭の周辺に夜間の着陸に必要な照明がないのを確認すると、機外へ脱出してしまう。

コナンは不安げな様子の蘭を見てコックピット外へ出ると、新一の声で励ましの電話をかけるが、蘭は新一の真意を質して自身の好意を伝える。コナンが虚を突かれて答えあぐねている中、蘭は地上を動いていく光の帯を発見する。これはキッドがパトカーの赤色灯を照明として用いるためにおびきよせたものであり[注 4]、蘭は新一による指示のもとで鈴木園子と協力して着陸に成功する。

着陸後、救急隊員に扮したキッドから話しかけられた蘭は、機内で通話した新一がキッドの変装だったと解釈し、告白は不成立だったと考えて胸を撫で下ろすのだった。(wikiより)

AD