では本題に入ります。
29年度 中小企業診断士 二次試験 事例Ⅲ
金属部品加工の下請製造会社C社が、新規事業「CNC木工加工機」の製造販売に挑戦!
問 1
CNC木工加工機の生産販売を進めるために検討すべき生産管理上の課題とその対応策を140字で述べよ。
この会社は社長、常務(長男)、経理担当1名、設計担当1名、その他製造部20名からなり、受注のほとんどが顧客企業からの材料や部品の支給を受けて加工を担う賃加工型の下請製造会社です。
この辺りから、現在の事業の取引先の数もおそらく限られていて、原材料などの仕入れ、調達先の選定などを行う機会も少なかったのではと伺える。納品先、納品方法なども大体決まった通りでやってきたのでしょう。
また、新規事業であるCNC木工加工機を独自製品として製造・販売する場合、現在の状況のままでは様々な支障が出てきそうな部分が見受けられます。 そういった部分の記述部分をほぼそのまま課題として書きました。
私はまず与件文からC社の「ツッコミどころ」を探していきました。
「受注窓口である社長と常務から、担当する製造部の作業者に直接生産指示が行われる。、(略)受注後の加工内容などの具体的な打ち合わせは、各機械を担当する作業者が顧客と直接行っている。」
↑この部分
今まではそれでうまくやってきたのでしょうが、自社製品でCNC木工加工機を新規顧客に販売していくには、C社のこういう生産体制は支障が出ると考えられます。
私は問 2の回答として、対応策を「単能工の多能工化」を挙げており、各機械の担当者以外の作業者も使えるように提言していますので、受注後の加工内容などの具体的な打ち合わせの記録も「保存」して「情報共有」できる体制にする必要があります。社長や常務から受注が入り、生産指示があったことも各機械担当「以外の作業者」も知りうる状態にしておく必要があるでしょう。
つまり、現体制のままでは受注、納期、商談の履歴などの情報が一元管理されておらず、内容も不明確で責任と権限が不明になりやすい。そのため受注・製造・販売・在庫などの各種の情報管理システムを導入して情報共有化を図るといった内容を書きました。
事例Ⅲの試験後に喫煙場所でタバコを吸っていたら、他の受験生らが事例Ⅲの問題について語り合っていたのが聞こえてきて、「あ~、あそこは「生産管理システムを導入する」だね~」とか自信ありげに言ってる人がいて、それを聞いた瞬間「うっ、オレは生産管理システムって書かなかった、ヤベェ」と思った。
でも、終わってあらためて考えてみても、やはりピンポイントで「生産管理」と書くよりも、多少ぼんやりはするが「受注・製造・販売・在庫などの各種の情報管理システム」とするほうが良かったと思っている。
従来は特定少数の顧客、そして受注して部品が届いてから生産、仕上がったら納品、というビジネスだから、「長期不良在庫」なども存在しえない。
しかしこの新規事業は、不特定多数の顧客向けに、そしておそらくは「見込み生産」として在庫を持ちながら販売していくものになるだろう。 多数の顧客情報(納品先)や、保有在庫数や受注未納品数をチェックしながら生産しなければならないだろう。
そういう意味では単なる「生産管理システム」だけでは不十分だろうと思う。 問1の問題文にも「生産を進めるため~」ではなく、「生産・販売を進めるため~」とある。C社にとっては生産だけではなく、自社での「販売」というのも新たなチャレンジであり、そしてそれにより今までは無かった課題が出てくる部分でもある。 それをふまえたシステム導入のほうが良いだろうと思う。
そして、次の問3、ここでは潜在顧客を獲得するためのホームページの活用方法を聞いてくるのだ。
事例3だから「生産管理」の話だろう、と「生産管理」の知識の範囲に絞って考えてしまうのは危険だろうと思う。
問1と問2は、与件文にそれなりにヒントの記述があるので、それを抜き出しつつ、それに従って結論を述べれば書けそうな問題だった。自分の回答が合ってるかどうかは解らないけど。
しかし、問3と問4に関しては、与件文からは殆ど何もヒントが無いのでゼロから書き上げる形式だ。こういうところでたぶん大きく差が出るんでしょうね。












