私の名付け親である父方の祖父の名前は「伸」です。

 

「のぶ」ではなく、「しん」と読んだ記憶があります。

 

今だと「クレヨンしんちゃん」とイジられそうですが、「クレヨンしんちゃん」が世に出る前にこの世を去りました。

 

父親のきょうだいも、父方のいとこも「美華」みたいなきらびやかな名前ではないので、父方の祖父が何を思ってこんな名前を私につけたのかわかりません。

 

伸おじいちゃんは京都に住んでいたので、会う機会がほとんどなく、どんな人だったのかよくわかりません。

 

唯一記憶にあるエピソードは、妻(父方の祖母)とテレビでプロレスの試合を見た時のことです。

 

試合で流血している姿を見て怖がった祖母に、

 

「そんなの戦地に比べたら大したことない」

 

と言ったそうです。

 

大正生まれの伸おじいちゃんは、どこなのかはわかりませんが、戦争に行って、グロい遺体やひどい怪我をした仲間をたくさん見てきたのでしょう。

 

伸おじいちゃん、私に似ておもしろい人だったみたいなので、あの世で会えたらいろんな話をしてみたいですが、まずは、私の名前をどんな想いを持って名付けたのかを聴きたいです。