1970年代後半にパンクロックが登場して、その後はニューウェイヴ、ポストパンク、ネオアコースティック、ギターポップ、シューゲイザー、ブリットポップ、グランジ、オルタナティヴとか何処から何処まで区切れば良いのかわからないジャンル分けがあった。
ティーンエイジファンクラブがデビューしたのは1990年で、私が初めて彼らの曲を聞いたのは1991年のセカンドアルバム「バンドネスクワゴン」だった。NHKFMの渋谷陽一氏の「サウンド・ストリート」という番組でオンエアーされた。CDを買って聞くと、もの凄くポップな作品が揃っているにもかかわらず、ひねくれていて作為的とも思われる酷い音作りのアルバムだった。綺麗な音で録ったなら当時の音楽シーンの中で軟弱ものとしてなめられるとでも思ったのだろうか。
それから長い間、彼らのことはほぼ忘れていたのだが、数年前からまた聞き始めた。バンドは休止することなく続いていた。
3日ほど前に新曲「FOREIGN LAND」がamazon MUSICで配信されているのを知った。9月リリースのニューアルバムの告知を兼ねているようだ。
「過去は異国の地。私は最善を尽くした。わかるでしょう?」という歌詞が妙に刺さる。相変わらず淡々とした演奏。時代遅れのフォークロック然とした音作り。ティーンエイジどころかメンバーは50代のオッサンではあるが潔くて好感なのである。