ダウンタウンの宿から、比較的安全な場所にある宿へと移動を決める。
ウーバーが1番安全と考え、ホテルのWi-Fiでウーバーを呼んだ。
ホテルの入り口まで出ると回線も切れ、その上、場所が分かりづらいこともあり、どうも上手くいかない。
さすがに朝、それもこれだけ大勢の中で、犯罪は起こらないだろう。
そうとも思えるが、ここは世界三大危険都市なのだ。
一度の外出で2回被害にあうとか、数十人の強盗に襲われるとか物騒な話は頭に染み付いている。
ウーバーを探しに、一歩外に出れば、色々な人が話しかけてくる。
この人は大丈夫だろうかと身構える。
タクシーの運転手からも声が掛かる。
ぼったくりはまだましで、ひと気のないところに連れて行かれ、身ぐるみ剥がされるか知れない。
悪い想像が頭をよぎり、この旅始まってから最大の緊張を感じる。
ホテル入り口で逡巡する姿を見てか、ガードマンが大丈夫かと声をかけてくる。
ウーバーを探してるというと、一緒に探してくれる。
やはり見つからない。
こうなったら、この人を頼ってみよう。
ガードマンにATMに案内してもらいケニアシリングを入手した。
その後、タクシーも斡旋してもらい、そのタクシーで無事にホテルに辿り着くことができた。
ガードマンにはもちろんチップを渡した。
宿にチェックインした。
安全はお金には変えられない、この旅でもっとも豪華な宿である。
ここなら、拠点として問題なさそうだと大変安堵した。
ただし、ベストウエスタンホテル、何故か1泊60ドルほどと大変リーズナブルな価格であった。
なぜか高級ホテルがナイロビには多い。国際会議が多いからなのか。それともサファリが理由だろうか。
ちなみにここではアフリカに来て、はじめて日本人を見かけた。
ホテルで休憩の後、外出する。
ホテルマンが昼はどこでも大丈夫だ、夜は駄目だと言っていた。
まずは、ナイロビ銀座と言われるストリートを歩く。
怪しい男、それも集団がいないかと目を凝らしながら歩く。
ひと気の有る通りで、問題なさそうだ。
SIMカードを購入し、まずは一安心。
緊張感を持ちながら、更に歩く。
あれだけびびっていた宿泊したホテルのあるダウンタウンに再度足を踏み入れる。
昼は人の多い庶民の繁華街だ、スリはあっても強盗はないだろうと思った。
そんなわけで、市内のナイロビの危険と言われる箇所も昼なら、荷物なしで、歩けたことを報告する。
ただ、この時私が大丈夫なだっただけ、運が良かっただけかもしれない。
夜が近づく、さすがに夜のナイロビを見る勇気はない。
足早にホテルに帰った。
[フライドチキンとポテト]