今回ご紹介させていただきますのは、コチラです⬇️




辻村深月さんの、「太陽の坐る場所」です。


聡美、紗江子、由希、謙太、響子。彼らはかつての高校の同級生。


物語は五章からなり、一章は聡美、二章は紗江子、というように各章上記の順番の主観で進みます。


現在は彼らも28歳。高校を卒業して10年が経過していますが、毎年のようにクラス会を開催しながらお互いの繋がりを保っています。


表面上は非常に仲良く振舞っている彼らやその他の同級生たちですが、高校時代から続く内面の葛藤をそれぞれが実は抱えており、やがて女優として成功している別の同級生の存在にも影響されながらその葛藤が徐々に表面に現れだし……


誰も死なないし、これといった大きな事件も起きません。10代から20代の後半に差し掛かる過程の中で、彼らが抱える心の揺れ動き、嫉妬、羨望、優越感などが淡々と、しかし生々しく綴られていきます。


誤解を恐れずに言えば、下手な書き手が書いたならこんなにつまらない作品はないかもしれません。でも、この作品は、最後まで読者を離してくれません。辻村深月さんの筆力に圧倒されて、最後まで一気に読まされます。正直、凄いです😂


久しぶりに、読み終えてため息が出ました💦


いかがでしょうか、機会がありましたらぜひ✨✨✨