今回ご紹介させていただきますのは、コチラです⇩




鯨統一郎さんの、「熊野古道と八咫烏の殺人」です。


長編作品です。歴史学者の早乙女静香とフリーライターの宮田六郎が主人公のシリーズですね。


「ミクロ研」という量子力学を研究する企業の取材と、「金翼会」という新興宗教の取材のために和歌山へ向かった静香と六郎。しかし、その地では、六郎のインタビューを受けるはずだったミクロ研の代表が自殺し、また静香の取材先であった金翼会では、純金の御神体が喪失するという事件が起こっていた。代表の自殺に疑問を持った二人は、それぞれの事件に関連を感じ、調査を開始するが………


こんな出だしです。


冒頭、こんな文章から始まります。


「ミステリを読むすべての人を犯人にする。                        それがあなたの望みなら、あなたに代わってその望        みを叶えてみせる。 」


それから通常のストーリーが始まり、そのうちにこの冒頭の文章は忘れちゃいます(僕はそうでした)。しかし、最後の3ページの記述で、この冒頭の文章を思い出します😅


いわゆる地の文が非常に少なく、会話文の比率が圧倒的に多い構成になっていて、ある意味読みやすいですね。かなり特徴的な書き方だと思いました。


「ミクロ研」というのは、上記のように量子力学を研究し、その成果をベンチャー企業などに卸して収益を上げる企業なんですが、この量子力学に関する説明的やり取りにかなりのページ数が割かれています。


実を言うと、量子力学には僕個人、かなり前から興味を持っていて、かなりの冊数の本も読んでいます。ですので、この作品の中で書かれている内容はとてもよく理解できました。そして、「金翼会」ですね。こちらは新興宗教ということで、昔からよく言われる、宗教と科学の対立的な構図がこの作品の中でも端的に描かれています🤗


宗教(スピリチュアル)は、目に見えない世界を扱うということで、唯物論寄りの人たちにはとりわけ受けが悪かった訳ですが、近年量子力学の研究の進化にともなって、「科学が宗教に追いついてきた」的な言い方もされるようになってきました。厳密にはこれに脳科学なども関わってきて、スピリチュアルで言われてきたことが科学的に証明されつつある時代になってきた感じですね。凄いことです、コレ。


僕の感覚では、宗教(スピリチュアル)は取扱説明書、量子力学は設計図、という感じでしょうか。


宗教では、こうしなさい、と言いますが理論的な理由は説明しません。長年の歴史の中で方便的な説明がチラホラ見られますが、イマイチ分からない💦


量子力学は、宗教が積極的に行わないその理論的な理由を、構造的に代わりに担ってくれる、というそういう側面を持ってくれていて、それを学んだ後にスピリチュアルへ進めば、ああなるほど 、と強く納得出来る、という関係性ですかね。


それくらいの量子力学ファンの僕には、この作品はとても楽しい一冊でしたねえ🤣


終盤で、ええ⁉️


の後、さらにえ?


があって、そして最後の3ページですよ。作者の遊び心が存分に発揮されてますねえ。


いかがでしょうか、機会がありましたらぜひ✨️✨️✨️