今回ご紹介させていただきますのは、コチラです⬇️





森博嗣さんの、「冷たい密室と博士たち」です。


犀川助教授シリーズの二作目ですね。


シリーズ一作目であり森さんのデビュー作でもある「すべてがFになる」は、出てくる理系用語も難解だし、登場人物も賢い人ばっかりで、ついていくのが大変だったですが、今作も概ねその線ですね。でも、慣れもあるのか、はるかに今作は読みやすかった🤗


N大学の、極地研究室の施設の中で殺人事件が発生します。そして現場は、密室と言っていい状況。たまたま居合わせた犀川と彼の教え子である西之園萌絵は、この事件について考え始めるが……


まず、前作も今作も、舞台が研究施設、という点で似ていますが、こういう建造物は、普段の我々にはあまり馴染みのない高レベルのセキュリティというのが必ずあって、それを早い段階で理解しないと何を持ってこれを密室というのか、謎というのかというスタートからややこしくなります。


これさえクリアしてしまえば、あとは作品を堪能するだけですね。


主役は、N大学助教授の犀川創平と、その教え子の西之園萌絵ちゃん。萌絵ちゃんも、頭は抜群にいいし、親戚関係は政財界の大物ばかりのお嬢様ということでかなり興味がありますが、僕はこの犀川創平助教授というキャラクターが大好きですね。


力みのない性格というか、全てにおいて冷めているというか。最終的な謎解きも彼がやりますが、周りにせっつかれてイヤイヤやる、みたいな感じが逆に名探偵ぽくって好きだなあ😅


彼の人柄がよく出てるなーという彼のセリフを載せておきます。


「だいたい、役に立たないものの方が楽しいじゃないか。音楽だって、芸術だって、何の役にも立たない。最も役に立たないということが、数学が一番人間的で純粋な学問である証拠です。人間だけが役に立たないことを考えるんですからね」


とりあえずこの作品は、本格推理小説の名作といっていいと思います。


いかがでしょうか、機会がありましたらぜひ✨✨✨