食の真面目な話し。 | 塩麹おじさんの、お・いしい食堂

塩麹おじさんの、お・いしい食堂

塩麹おじさんの石井千秋による料理日記。
フードコンサルの傍ら、浅草橋しおこうじ 塩麹セミナーというユニークなセミナーを主宰。

つう(通)。
ある蕎麦の漫画本を読んでいたら、なかなかおもしろい言葉に出会いました。私がいつも力説している味の座標軸に通じるところがあります。
通、いわゆるつうだが、には三種類あるそうです。通る人、通う人、そして通じる人。
色々な店の暖簾を通って自分の気に入った店を探す人が、まず通る人、できるだけ数をこなし自分の好みに合った店を選定したらしばらくその店に通ってみる、何回か行って飽きたり鼻についたりすることがあればまた振り出しに戻るか、何回通っても飽きがこなければ、その店に腰を据える、ここまでが通る人。
そして次からは通う人になる。自分の選定した贔屓の店に通い、その店の味をしっかり舌に覚えさせる。それが自分の味の基準になってくる。そうやって舌ができてから、改めて他の店に行ってみる、するとその店と自分の贔屓の店との違いがはっきりわかるようになり、味の特徴や善し悪しの判断も出てくる。ここまでが通う人。
ここまで来たら、料理に関する書物などに目を通し、色々な知識を吸収する。自分の舌の基準ができないうちに、色々な知識や情報を入れすぎると、口ではなく、頭で喰うようになりがちで、あやふやな知識で語るのを、半可通と言うそうです。
だから、通う人になっていろんな店に行き、自分の舌でその違いを判定できるようになって、贔屓の店に戻ってくると、もっと微妙な事に気付くようになり、日々の味の変化まで判定できるようになれば、通じている人と言えるようです。だから、本当の通は、日々の味の変化をいちいち語りあげつらったりはしないようです、よくできている時だけ褒め、普段はすべてを受け入れているものらしいです。しかし、それでさえ、その人の好みを鍛え上げたものだから、唯一無二の絶対的な基準ではないわけです。ただあくまでも、ひとつの目安や基準にすぎないと。
確かにですね!