- 希望難民ご一行様 ピースボートと「承認の共同体」幻想 (光文社新書)/古市 憲寿
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ふらりと立ち寄った紀伊国屋にて購入.
旅行好きなのと以前からピースボートには興味があったので.
著者がピースボートに搭乗し,その中の様子を伝えるとともに,乗船者を分析し現代の若者像をあぶりだす
という本.著者の修士論文に加筆,修正を加えたものらしいが,確かに修士論文の趣がある.
私も長い旅行に出かけて,多くのパッカーと出会ったけど,似たような感想を著者も持ったよう.
世界一周とかって非日常に脱出することで何かを得られると思いながら,
特に具体的な変身を遂げることなく帰国する若者と,
それにつけこみ思想を埋め込もうとするピースボートについて描かれている.
世界一周って思っているより結構たくさんの人がしていて,
ただするだけなら誰だってできるという時代に今はなっている.
それにもかかわらず世界一周後の自分が何かになれるという希望を持つ若者が
結局何にもなれてなくて,それを認識させられる社会にしないといけないのではという
作者の結構反感を買いそうなメッセージがこめられている.と思う.
私の好きな村上龍の「愛と幻想のファシズム」にこれとよく似たそりを曳く犬の話があった.
確かソリしか引くことができないくせにそれ以上を求めるやつが多すぎるとか,
むしろソリを曳くことすらできないやつばっかりということが書いてあったはず.
別にソリしか曳けないんだからおとなしくソリを曳けといっているわけではなくて,
ソリしか曳けないくせに,もっと上等なことをやらせろと叫ぶんじゃなくて
ソリしか曳けない自分をまず認めて,それ以上のことができるようまず努力して
そして周りの人間に上等なことをやらせるような気にならせるよう頑張れ.
と思う.
まず,自分が無力であることを認識すること.
それでいいやと思うならそれでいいと思うし,
嫌ならもがいて頑張れ.何もしないで主張するのは権利じゃなくてわがまま.
と自分にも言い聞かせる.

