ナイアシン(ビタミンB3)はニコチン酸とニコチン酸アミドの総称です。

 

これら二つを区別するためにこのブログでは、ニコチン酸をナイアシン、ニコチン酸アミドをナイアシンアミドと呼ぶこととします。

 

ナイアシン(ニコチン酸)

 

ナイアシンアミド(ニコチン酸アミド)

 

ナイアシンフラッシュとは、ナイアシン(ニコチン酸)を飲んだ時に身体に紅潮やかゆみが起こる現象のことを言います。

 

この現象はナイアシンで起こりやすく、ナイアシンアミドではほとんど起こりません。

 

ナイアシンを飲むとナイアシンフラッシュが起こることがありますが、このフラッシュは空腹時にナイアシンを飲むと起こりやすく、食後などに飲むと起こりにくい傾向があります。

 

どの程度のナイアシンを飲むとフラッシュが起こるのかは人によって、飲むタイミングによって変わります。

 

ナイアシンを空腹時に飲んだ場合、フラッシュがでる摂取量は10〜200mgと人によって変わります。

 

また、ナイアシンのサプリメントの形態(粉、錠剤、カプセルなど)によっても変わります。

粉や早く溶けるタイプの錠剤ではナイアシンを飲んでから2〜15分ほどでフラッシュが起こります。

カプセルタイプでは10〜30分ほど、溶けるのが遅い錠剤タイプだと60分以上かかることがあります。

 

このフラッシュは30〜60分ほどで治ることが多いです。

 

フラッシュが引いた後には、温泉の後のような倦怠感を感じるたり、「頭がスッキリした」という感想を持つ方もいます。

 

このナイアシンフラッシュは健康を害するものではありませんが、あまりに強いフラッシュ反応は激しい倦怠感などを起こすこともありますので、ナイアシンを飲み始める時には必ず少ない量から始めることをおすすめします。

 

<ナイアシンとは>

ナイアシンは、ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称で、糖質・脂質・たんぱく質の代謝やエネルギー産生を助ける、ビタミンB3とも呼ばれる水溶性のビタミンです。

 

ニコチン酸

 

ニコチン酸アミド

 

ナイアシンは酵素の働きを助ける補酵素として、他のビタミンB群と同じく、糖質、脂肪、タンパク質を代謝しエネルギーを産生することを助ける重要な役割があります。

 

ナイアシンが不足すると起こる疾患にペラグラがあります。

ペラグラは顔や手足に炎症が起ったり、食欲不振や下痢、情緒不安定などのメンタルの不調が現れます。

 

ナイアシンは、魚介類、肉類、きのこ類、穀類に多く含まれています。

 

<推奨量と耐容上限量>

ナイアシンの推奨量と耐容上限量は以下になります。

 

ナイアシン(ニコチン酸)

 

 

ナイアシン(ニコチン酸アミド)

 

<サプリメント>

ナイアシンはサプリメントで補給することもできます。

 

日本国内で販売されているサプリメントに含まれるナイアシンのほとんどがニコチン酸アミドです。

現在ではニコチン酸のサプリメントも販売されています。

 

<海外でのナイアシンサプリメント>

海外ではナイアシンのサプリメントに含まれるナイアシンが100〜500mgととても多く配合されています。

 

また、医師などが1日に2,000mgなどの摂取をすすめることもあります。

 

<医薬品としての利用>

以前はナイアシン(ニコチン酸)の医薬品がありました。

現在は薬価収載から外れています。

 

(ナイクリン添付文書より)

ニコチン酸製剤「ナイクリン」

 

【効果・効能】

1.ニコチン酸欠乏症の予防及び治療(ペラグラなど) 

2.ニコチン酸の需要が増大し食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時

など)

3.下記疾患のうちニコチン酸の欠乏又は代謝障害が関与

すると推定される場合

○口角炎、口内炎、舌炎

○接触皮膚炎、急・慢性湿疹、光線過敏性皮膚炎

○メニエル症候群

○末梢循環障害(レイノー病、四肢冷感、凍瘡、凍

傷)

○耳鳴、難聴

 

【用法・用量】

ニコチン酸として、通常成人 1 日25~200㎎を経口投

与する。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

 

<ナイアシンの効果>

ナイアシンの権威であるエイブラム・ホッファー博士によると、ナイアシンは高血圧、アレルギー、関節痛、メンタルの不調に効果があると著書で言及しています。

 

また近年では、美肌などの美容成分として化粧水やサプリメントに使われています。

 

<NAD+前駆体>

近年NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)が「若返り」「細胞を蘇らせる」などと謳われています。

 

NAD+は、細胞がエネルギーを作ったり、DNA損傷修復、炎症制御など細胞のメンテナンスを行ったりするために必要な物質です。

 

そのNAD+前駆体(体内でNAD+に変換されるもの)として、ナイアシン(ニコチン酸、ニコチン酸アミド)、NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)、NR(ニコチンアミドリボシド)があります。

 

薬剤師の藤井と申します。

 

私は製薬会社の研究所に勤務していましたが、退職し調剤薬局勤務から調剤薬局経営をしていました。

それまではビタミンなどのサプリメントについての印象は「インチキくさい」というものでした。

 

そんなある時(2012年頃)、家族の長く続く体調不良にビタミンを試したところすぐに治ってしまいました。

 

私はとても驚いて、それからビタミンについて海外の情報などを中心に調べまくりました。

すると当時はあまり知られていなかった「ナイアシン(ニコチン酸)」というビタミンがあることを知りました。

 

その頃ナイアシン(ニコチン酸)は国内では販売されていなかったようで、海外からナイアシンのサプリメントを購入しました。

早速自分で試してみたところ、海外の本などに書かれていたように「ナイアシンフラッシュ」がでました。

そしてナイアシンを飲んだ次の日は驚くほどいい体調でした。

 

私は、事前にナイアシンフラッシュのことを説明し知り合いなどに試してもらいました。

その体感に驚いた知り合いが他の人たちを紹介してくれ、その人数はどんどん増え、その結果ナイアシンの効果や注意点などの知見が蓄積されていきました。

 

そこで、それまでに得られたナイアシンについての知見を2021年6月に出版しました。

 

「ナイアシン(ビタミンB3、ニコチン酸): ナイアシンによる改善例、注意点と考察」

https://www.amazon.co.jp/dp/B0982RWLT2/

 

 

それから数年して新たにナイアシンについての知見が加わったので、それらを加えてこのブログで記事にしていきたいと考えています。

 

また、ナイアシン以外の栄養素でも不調などの改善例を得ることができたので、それらも記事にしていく予定です。

 

薬剤師:藤井 努