2022.10.2
AM11:00
オリックスのTシャツを着た俺はゴールに向かって走っていた。
右足裏は10キロ過ぎたあたりから水膨れができ、そんなはずはないのに血管が破裂するんじゃないかと感じてしまうような独特な痛みがあった。でもこの頃にはその痛みすら麻痺していた。
21.1キロの道を完走するために3ヶ月前から練習してきた、食べる物も我慢してきた。
その成果を出すのがこの10月2日だったんだけど、この時の俺を走らせていたのは別の思いだった。
俺がまずゴールしなきゃオリックスもゴールテープ切れない。
これはオリックスのためのお遍路なんだ。
オリックスがこれまで起こしてきた罪(罪深い敗戦)を野球の神様に許してもらうためのお遍路なんだ。
と訳の分からない意気込みで走っていた。
そして半年前の自分では考えられない長い道を完走することができた。
さあ次はオリックス、そして千葉ロッテのみんなの番だぞ!って勝手に思った。
一休みしてからクルマで独り仙台へ。
座席はゲンを担いで、快勝した先週と全く同じ座席、同じ格好、同じ中嶋聡ユニで出かけた。
生命パークに着いた。
ゲンを担いでベタにカツカレーをぱーくぱく。あんまり美味しくなかった笑
スタメンが発表された、まさかの8番DH来田にスタンドはざわつく。
正尚がレフト、頓宮がファースト、西野がセカンドに入るため多少守備をファイヤー化させてまで、ほとんど出てない来田をDHに入れることを不思議に思うも、まあでも信頼の中嶋采配、きっと上手くいくはず!と信じた。
俺の隣には「居ても立っても居られなくて東京からひとりで来た」という俺と同世代のお兄さんが座った。
このお兄さんがいい人かつ、わざわざ東京から駆けつけるレベルのオリックス愛に溢れる人だったので、この人と試合中もお話させてもらった。
考えてみれば俺は15年間孤独のオリックスファンとして生きてきたので、初めてオリックスファンの人とお話した。
近年はオリックスファンの人のTwitterを何人か勝手にフォローさせてもらっているが、オリックスファン、特に地元じゃないのにオリックスを応援しているファンの人達は、野球に対して真摯に向き合っている人が多いイメージで凄く好感が持てる。このお兄さんもそんな感じの人だった。
ライトスタンドはこれまで生命パークで見たことないくらいオリックスファンで埋まっていた。
京セラのパブリックビューイングにも沢山のファンが押し寄せたと聞く。
現地で、京セラで、そして画面越しで、
全国のオリックスファンがそれぞれの状況で見守る中、
オリックス対楽天戦が、
ソフトバンク対ロッテ戦が、
18時に始まった。