うーん。ため息しか出ません。
毎日のようにとんでも診断を受けた人がやってきます。
出鱈目な紹介状が送られてきます。
多分みなさんの想像を絶する内容です。
精神症状で精神科を受診しているのに、その主訴は書かれていなくて、重要ではないことがまとまりなく書かれています。本人や家族に話を聞いてみて、全然問題点がずれていてびっくりさせられます。
それで病歴には全くその根拠がないのに、いきなり診断名が発達障害疑いです。
発達障害疑いとは一体なんでしょう?
精神疾患は何年、何十年とかけて発症しますし、前駆期という発症しかかった状態がそれだけ長いので、疑いとつくようなことはたくさんあるのですが、そもそも幼い時期に起こる障害が、成長してから疑われるとはなんでしょう?意味がわかりません。
例えば1歳や2歳で自閉症が疑われるとか、4歳や5歳でADHDが疑われるなら、わかります。少し様子を見てみないとはっきり言えないこともあるでしょう。
しかし、なぜ、10代や20代、あるいは30代とかになってから精神症状のために精神科を受診したのに、精神疾患ではなくて発達障害疑いなのでしょう?疑ってしばらくみていたら診断が確定するのでしょうか?なぜ、本人の主訴や現在の症状を精神疾患の診断基準に当てはめて考えないのか理解できません。
そもそも疑いなんてつけるくらい自信がないならそんなこと言わなくて良いのに。
まともな根拠を示せないからこんなわけのわからない診断をつけるんです。
例えば、意欲がなくなって、気分が落ち込んで、人間関係がうまくいかなくなって、なんて言えば、素人の人でもうつかなと思うでしょう、しかし、なぜか発達障害疑いなんていうのでびっくりするんです。
診断基準や精神医学の基本的なルール、多くのエビデンスに基づいて診断すれば、きちんと診断ができるのに、なぜわざわざそれをせずに、自分がまともな根拠も示せない、発達障害というレッテルを貼りたがるのか全く理解できません。断定もできない、疑いなんて誤魔化すしかできない。何がしたいのでしょうか。
そんなことをしている間にも患者さんの脳の病気は進行します。精神科医は精神疾患を完治させられるわけではありません。適切な診断と治療をしていても、病態が悪化したり、再発したり、能力が低下したりするんです。発達障害疑いなんていい加減なレッテルを貼ったからといって精神疾患が進行しないわけではありません。病気はそんなこと気にしてくれません。
こういう人達が大好きなWAISやWISCをしても病気はそんなこと気にしてくれません。WAISやWISCがでこぼこしているから発達障害だ、なんて意味不明なことを言っても、病気は気にしてくれません。
統合失調症や双極性障害に見られるような症状で受診しているのなら、統合失調症の疑い、双極性障害の疑いとするならわかりますが、発達障害の疑いなんていうわけのわからないレッテルをつけても何になるのでしょう。
具体的に書けませんが、発達障害の疑いよりももっと意味不明なレッテルをつけてくる紹介状もあります。
発達障害のグレーゾーン、発達障害の疑い、発達障害の傾向、こんなこと言う人、絶対に信じてはダメですよ。
こんなこと言われてきた人達、実際には精神疾患を発症しつつある人やあるいはすでに精神疾患を発症している人達ばかりです。
人生で一番大切な時に、間違った選択をしてしまいます。気をつけてください。