先日は夕方の4時から夜の9時ごろまで「嵐ツボ」と「VS嵐2019 賀正新春豪華3時間SP」、ジャニーズ事務所所属の嵐による番組が約5時間にわたって放送されました。VS嵐では西武ライオンズらゲストチームと様々なゲームで対戦したり、豪華な俳優陣を交えてのババ抜き最弱王を決めるなどの企画を行った他、嵐ツボでは今までテレビで明かされなかったランキングを紹介した一方、マネージャーが「一番驚いたライブ演出」として、メンバーの筋肉の力だけで音を出したりペンライトの色を変えるといった演出を見せられて感動しました。
さて、此間の大晦日「NHK紅白歌合戦」では、欅坂46が小林由依をセンターに「ガラスを割れ!」を披露しました。ここ最近の年末音楽番組でも、平手友梨奈がダンスパフォーマンスに伴う活動を休止中のため、ゆいぽんや鈴本美愉、土生瑞穂といったフロントメンバーが「アンビバレント」で代理センターを務めたりしていました。センターが変わるごとに場面の見方が変わっていき、ファン達はその変化を見ながら興奮し、「みんな頑張ってるな」と賞賛しています。
しかし世間はどうだったかというと、「ガラスを割れ!」や「アンビバレント」のYoutube再生回数や音楽配信サイトにその反響が大きく表れていないというのです。これまでは歌番組でのパフォーマンスを見た視聴者が動画や配信に喰いつき、ランキング急上昇するという事態が発生するようになっていたのですが、今回はレコード大賞の連覇や西野七瀬の卒業で話題だった乃木坂46に差を付けられる結果となっています。
また、元日には歌手のGACKTさんが毎年連勝記録を伸ばし続けることで恒例の「芸能人格付けチェック」にキャプテンの菅井友香らが出演しましたが、結果は最後の問題で外してしまい、映す価値無しに終わってしまいました。これを見たファン達からは「はっきりと意見を言えるメンバーがいなかった」、「もうちょっとリアクションしてほしかった」という声も上がっていました。折角の大きなバラエティに出演したチャンスだっただけに、これは手痛い。
その一方で<絶対的センター>であるてちは、初主演した映画「響-HIBIKI-」での演技が功を奏し、「日刊スポーツ映画大賞」の新人賞を受賞。さらに先刻、東京映画記者会による「ブルーリボン賞」新人賞にノミネートされたことも発表され、女優としての成功を収めつつあります。本当に喜ばしいことではあるのですが、彼女がいないことで注目を浴びれない欅坂との差が、少しばかり感じられるような気もしないではありません。
音楽番組でインパクトを与えられず、バラエティでも良い印象を残せない・・・やはりてちがいなければ欅坂46は駄目なのでしょうか?しかしそうであるならば、この先彼女が復帰できたとしても「またいつか平手が壊れてしまうかもしれない」という恐怖と、残りのメンバーは戦い続けなければならないことでしょう。一体どうしたらいいのか・・・?そう考えたとしても、見出せる答えは一つ。ただひたすらに楽曲のパフォーマンスで、見るもの全てを釘付けにするしかありません。
ですが、多少なりともやり方を変えることはできるはず。振り返ってみれば、これまでの表題曲は全てセンターであるてちのパフォーマンスを多く映しています。それを今後は、ゆいぽんやすずもんなどのメンバーにもきちんと見せ場を作ること。MVやテレビのライブではいくつかの見せ場もあったでしょうが、それらはほんの僅かなポイントでしかなく、当然最後に一番の注目がてちに集まります。しかし他のメンバーがもっと魅せることで、パフォーマンスでのてちの負担を減らし、1年間の活動に支障をきたすこともなくなると思います。
また、それをきっかけにバラエティに出演する際はなるべく数人で出演すること。格付けチェックでリアクションが薄かったのも、例えば織田奈那や長沢菜々香のように面白発言をするメンバーや齋藤冬優花のようにツッコみ役に徹するメンバーがいなかったことが一因といえます。思えばここ最近バラエティに出演していた乃木坂も、メンバー個人というよりはグループで出演することが多く、それなりにメンバー1人1人の見せ場が均等にあったと思われます。
後は、個人の趣味が仕事に繋がるというパターンも勿論あります。ラジオ番組のレギュラーも務めている小池美波は昔の音楽が大好きだったことから、音楽活動50周年を迎えたYMO・細野晴臣さんの音楽と笑いを交えた番組「イエローマジックショー2」に出演し、水原希子さんらとコントで共演しました。他にはひらがなけやきの<ラーメン大好き>齊藤京子が、俳優の高嶋政宏さん、レスラーの棚橋弘至さんとラーメンヲタク対決を繰り広げる「ラヲタの殿堂」という番組にも出演していました。
とはいえ、やはりアイドルは歌って踊ってこそ一番姿が輝くもの。昨年は米津玄師の「Lemon」、DA PUMPの「U.S.A.」が大ヒットしましたが、テレビで乃木坂のように賞をもらうことはありませんでした。映画「君の名は。」の主題歌でブレイクしたRAD WIMPSや「PPAP」のピコ太郎など、16年にヒットした歌手たちも、以降は紅白に連続で出演するようなことはなく、この音楽業界も何が一番重要なのか、分からなくなる人が大勢だと思われます。
3人のメンバーが卒業し、そして9名の2期生が加入した欅坂46。次に発売される8thシングルはおそらく彼女達に過酷な運命が待ち受けているかもしれませんが、それでも全メンバーが一丸となって、アイドル業界だけでなく音楽界全体を盛り上げてほしいと思っています。2019年の欅坂46に幸あらんことを願います。