「「纏うモノ」への執着や固執。


年月は過ぎ去り、それらのおぼろげな形状しか持たない「カタチ」も


心身の変化と共に「深化」と「進化」を遂げる…


剥がれ落ち、朽ち果てるかの様に…


感情の赴くまま、面倒なモノを捨て去るかの様に…


何も無い場所へ誰にも侵されない聖域を築き上げ、


当てのない財宝を暗がりで探し続けるかの様に…


それぞれの様子はまるで


「今までの自分を否定するかの行為…」


きっとそれは生ある限り輪廻のように続いてゆく…」





個人的にファッションは「自己肯定」と「自己否定」の上に成り立つと思っている。

つまりこの「Hate me」は「I hate me,I hate myself」ということ。

すべてを否定するのではなく部分的な自己否定…

それに「好き」も「嫌い」も「愛」であることには変わりはない。

「無関心」が一番「愛」とは縁遠い感情なのだから…




つまりはそこから生み出された新しい価値観が化学変化を起こし、

人間のキャパシティを広げ、ファッションの幅も広げると勝手に自分は思っている。

それは今まで似合わない、しっくりこないと思っていたものが

ふとした瞬間に妙に馴染む…そういった変化の様な気がする。


まあ、カッコつけて色々文章に起こしましたが、

端的にお話させていただきますと

「田舎のセレクトショップがオリジナル企画品やります。」ってことです()


言ってしまうと「ブランド」では全くない。

あくまでも「そこそこワガママな企画」。

「提案させていただきたいモノをその時に作る」というスタンス。

だから、自分も「企画屋(プランナーって言えば良いのかな?!)」でしかない。

fizz BEYOND(私自身)が「必要とされていそうだ、提案したい、作りたい。」と思うものがなければ作らないでしょう。




もうひとつはとても大事な事。

それは「復興支援にもある程度継続的に同時に繋げられる。」ということ…


今回の文章は結構長いです。

ただ、気持ち的には文章が苦手な方でも全部読んでは頂きたいですかね…。


今期はちょうど野口にすべての取り扱いブランドのバイヤーを任せていた。

その分、いつも以上にお客様との時間に充てるつもりだったし、

プライベートでは見聞を広げ、自分や家族の為に時間を割こうと思っていた矢先だった。

まあ、神様から「お前にそんな時間を与えるにはまだ早い。」って言われた気がして、心から納得してしまったけど()



だから、始まりは急にやってきた。

どうしてもやりたくてやったという訳では正直ない()

ただ時間の隙間にするっと自然に入り込んできた印象。

それは店舗の在り方、時代性、経営的…etcの様々な側面から、

まるで水を飲むように受け入れられた。




始めるとしてももちろん様々な事が初めてのこと…

ある程度色々進めてみないとわからないことだから、

とりあえずやってみようという気持ちの方が大きかった。

だから、その為に色々と時間を費やした。


当然ながら進めていく中で、

いつもお取引をさせていただいているブランドのデザイナーやメーカーの皆様のご苦労もよく理解できた。

我々は「企画」の域を脱しないけれどもほとんどの「ブランド」は年4~2回程ある展示会の為に世界観を固め、それを「洋服」という形にする…

常に待ってはくれない状況の中、それらを行ってらっしゃる…

もちろんそれでいて、様々な面で「評価」も受ける訳だ。

どれほどのプレッシャーなのか自分には計り知れないのだけれど、

それらを行い、沢山の人々を喜ばせ続ける皆様に更なる尊敬の念を抱いた。

本当に感謝しております。




もちろん企画を進める中で、

随所に難しさや手間な事もあった。

ただし、それ以上に沢山の事が好感触だったし、楽しく感じることができた。

その気持ちを伝えることができれば一番良いなとも…

そして、今回カタチにする事ができた。

そんな経緯の中で、もう一つやりたい事が明確になっていった。


「何かしらの形で震災復興のお手伝いもできれば…。」


続く…


ご覧いただきありがとうございます。


fizz BEYOND 高橋