エニアグラムで囚われから解放される。
自分の性格でよい部分だと思っていたことが、逆に「囚われ」として、生きる足かせになってしまっていた、という気づきがあってびっくりした。それを、速読した本の一冊の、「エニアグラム入門」を読んだときに気づいた。エニアグラム入門―性格の9つのタイプ/春秋社¥1,944Amazon.co.jpエニアグラムとは性格診断なのですが、とにかく最初は読んでいて、グサグサと心に突き刺さってきたwという感じだった。というのも、9つある性格のうち、どれが自分に当てはまっていて、どのようにそれが自分の弱点になっているか、という側面から話が始まるのだが、それが本当に的を得ていて、悔しいくらい心に刺ささる。例えば、優しくて、自分を差し置いてでも他人に尽くすこと(タイプ2)、だったり、夢や目標を描いて、ぐんぐん前に進んでいくことだったり(タイプ3)、芸術的完成を磨いて、ユニークに物事を表現することだったり(タイプ4)、そのような、よい性質でさえ、「囚われ」てしまうと、生き方をしばって苦しくなり、的外れな生き方になってしまうという。エニアグラムでは、自分自身が9つのうちのどれに該当するか、まず自分で判断する。(以下、ウィキペディアより引用)タイプ1 改革する人。良識的で理想主義のタイプ。高潔。きっぱりした。自己抑制的で、完全主義者。タイプ2 助ける人。思いやりがあり、人間関係を重視するタイプ。寛容。気持ちを表現する。八方美人。所有欲が強い。タイプ3 達成する人。成功志向で実際的なタイプ。適応力がある。卓越している。強迫観念に駆られた。外面を気にする。タイプ4 個性的な人。繊細で引っ込みがちなタイプ。表現力がある。ドラマティック。自己陶酔的。気まぐれ。タイプ5 調べる人。真剣で知的なタイプ。洞察が鋭い。革新的。秘密主義的で、孤立する。タイプ6 忠実な人。真剣に関わる、安全志向なタイプ。愛嬌のある。責任感が強い。心配性で、疑り深い。タイプ7 熱中する人。活動的で、面白いこと好きなタイプ。自発的。多芸多才。欲張りで、注意散漫。タイプ8 挑戦する人。パワフルで、仕切るタイプ。自信に満ち、判断力に富む。強情で、対決的。タイプ9 平和をもたらす人。のんびりしていて、控えめなタイプ。受容的。安心させる。周りに合わせる。自己満足的。いかがでしょう? 僕はどれもそれなりにもっているのだが、明らかに、タイプ3とタイプ7が強いと感じた。ぐんぐん達成を目指して進もうとするのはいいのだが、囚われてしまうと、手段を選ばなくなったり、家族や社会という大切な枠組を軽視してしまうことがある。また、明るく楽しく、物事に取り組むのはいいことなのだが、囚われると、現実を無視した夢想家になったり、きっちりと責任を果たしてゆくことを見ないようにしたり。実に、耳が痛い笑この「エニアグラム入門」で面白かったのは、イエス・キリストを例題として、イエスもそれぞれの個性をもっており、さらにイエスは、そのそれぞれの「囚われ」に陥ることなく、くまなく全てのキャラクターの要素を使いこなしていたこと、だった。さらに、自分はこの本で、許せないほど怒りを覚えてしまった人に対して、少しずつ理解をして、その人の中にも「神聖」を見つけてゆくことができた。その人は、明らかにタイプ8が強いところがあり、彼は、「悪意」からではなく「囚われ」からだったのだと知ったとき、彼を許してゆくプロセスが加速していった。その後、このエニアグラムの理論は、自分にとって大きなものとなった。他人と衝突するときや、理解できないときに、相手と自分が違うタイプであることが分かっているので、どのように考えれば解決・和解に向かうかが簡単になったからだ。それぞれの、タイプの「囚われ」を理解したうえで、どのような態度でそれを乗り越えてゆくことができるかが書かれていて、また他人のタイプに合わせてどのように対応するのがよいのかも書かれている。読むうちに、あの人はあのタイプだな〜、というのが次々と出てきて面白い。自分のタイプの「囚われ」を言い当てられるのは、グサッとくるけど、受け止められたあとは、心がぐんぐん軽くなる良書だった。