おはようございます。


あさのちづこです。




子供の寝かしつけで寝落ちしてしまい

目覚めた時には2021年。

これもまた今年らしい締めくくり&幕開け。

というわけで昨年一年ありがとうございました。
そして2021年も引き続きよろしくお願いいたします。



私にとって、2020年は一生忘れられない1年となりました。

2019年が「仕事」を通して自分の使命を確認した一年だとしたら、2020年は「家族」を通して使命を確認した一年でした。



1月

家族でお正月を過ごし、家族10人でいちご狩りに行ってワイワイし、日常の幸せを感じていました。

また2年越しでJR西日本で講演をするという夢を叶え、自分の中で「企業の安全に貢献したい」という想いがさらな明確になりました。






2月

姉の異変に気づきました。
予定していた講演は全て延期、中止となり、仕事は完全にストップすることになりました。

また、お腹に赤ちゃんを授かりました。

姉が亡くなる4月10日まで、私たち家族はこれまでとは全く別の世界を生きているような感覚で姉と共に生きていました。

姉が生きる為に何を選び何を選ばないのか。毎日が究極の選択の連続でした。




5月、6月、7月、8月

家族を失うことの悲しみとは、亡くなったことそのものに対する悲しみだけではなく、姉の存在がない中で日々生きていくという悲しみが大きいことを知りました。

日常のふとした瞬間に姉を思い、姉がいない現実をまだ受け入れられず、涙を流していました。

それは私だけでなく家族皆同じでした。

悲しみに暮れる一方で、お腹の中の生命は着実にこの世に生きる準備をしていました。




9月

最愛の我が子、詩生ちゃんが産まれてきてくれました。

彼女は悲しみに暮れる家族のもとに現れた天使でした。

彼女の存在そのものが、傷ついた私たちの心にあたたかさを与えてくれました。




10月、11月、12月

たとえ母親を失ったとしても、たとえ奥さんを失ったとしても幸せに生きるとはどういうことなのか。

残された姉家族を思い、試行錯誤する毎日でした。

「決して姉を失ったから不幸せなのではなく、たとえ姉を失ったとしても幸せはいつもここにある。

今ここにある幸せを感じられる自分であり続けることこそが、私たち家族一人一人へのたった一つの姉の願いなのだ。」

姉からのメッセージを受け取り、姉家族と真剣に向き合い続けました。




12月

当初の予定より随分遅れて妹の結婚式が行われました。




弾ける笑顔で踊る姪っ子2人の姿、妹の結婚を笑顔と涙で見届ける姉の旦那さんの姿を見て、再び涙が溢れました。

姉が自らの死を通して、私たちに教えてくれていることは何なのか。

どんなに辛いことがあっても、どんなに悲しいことがあっても、それでも「生きる」とはどういうことなのか。




この15年間、JR福知山線事故を通して「生きること」と「死ぬこと」について学び続けてきましたが、この学びは姉からの新たな問いかけを受け、再び角度を変えて私の中で再燃し始めました。


2021年は、仕事と家族のバランスを探りながら、「企業の安心安全」と「個々の幸せ」に貢献して生きることにします。


本年もどうぞよろしくお願いいたします。


浅野千通子



【著書】JR福知山線事故の本質~企業の社会的責任を科学から捉える~(山口栄一編著)

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書籍「JR福知山線事故の本質〜企業の社会的責任を科学から捉える(山口栄一編著•NTT出版)」より、事故当日から2年間のリハビリの日々までを綴った私の手記の章をお読みいただけます。

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