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原晋(青山学院大学・駅伝部監督)は、島根原発再稼働に”加担”していないか?

 

2011年3月11日。東日本大震災の日だ。

たまたま有給休暇を取り、帰宅中の車で知った。

津波が町や村、畑や田んぼ、市街地、山々を襲っていた。

衝撃だった。さらに福島の原発事故に衝撃を受けた。

この当時、電力会社は有名人を使い、原発の安全性を印象づけるCMを流していたが、事故のあと控えた。

記憶では、石坂浩二氏を使い、世論を原発再稼働へ誘導していた。

最近、広島では、原晋(青山学院大学・駅伝部監督)を起用したCMを流している。

これが実に巧妙で、2種類あり、一つは島根原発のCM。

 

下は、中国電力HPより転載。

 

何よりも安全を最優先に。
目指すのは、地域のみなさまに安心していただける発電所

島根県松江市の日本海沿いにある島根原子力発電所。ここで使命感を胸に発電所と向き合う、板垣さんの挑戦を原監督が深掘りする。

深掘りするひと
原 晋(はら すすむ) 陸上競技指導者、元・中国電力社員
深掘りされるひと
板垣(いたがき)さん 中国電力島根原子力発電所

燃料を燃やさない発電?

こんにちは。青山学院大学・駅伝部監督の原です。
実は、元・中国電力なんですね。
板垣
よく存じております。ようこそ、いらっしゃいました。
中国電力島根原子力発電所で働いております板垣です。
よろしくお願いします。
板垣さん、よろしくお願いします。
私は1989年から15年間、中国電力に勤務していたんですが、入社は何年ですか?
板垣
入社は2010年です。
じゃあ、かぶってないですね。
私は、いつの間にか東京の暮らしが長くなったんですが、今日、久しぶりに原子力発電施設に来させていただきました。こちらは原子力館(PR施設)ですよね。確か、入社した時に来た記憶があります。
板垣
そうなんですね。
研修センターで缶詰になって教育を受けまして、原子力館についても来たような記憶があるんですけども。

原子力発電の特徴は?

原子力発電所は、発電時にCO2を排出しないクリーンな発電施設というイメージを持っています。あらためて、原子力発電所について簡単にご説明いただけますか。
板垣
発電の仕組みを簡単に説明しますと、発電所では水を熱して蒸気を作り、その蒸気の力で発電機を回して電気を作ります。蒸気を作って発電するという仕組みは、火力発電所も原子力発電所も同じなんです。
使っている燃料が違うだけで、大きな仕組みは一緒なんですか。
板垣
そうです。では、何が違うのかというと、火力発電所は石炭などの「燃料を燃やした熱」で蒸気を作っていますが、原子力発電所ではウラン燃料の「核分裂による熱」を利用しています。
核と聞いたら、なんかドキッとしますが・・・
板垣
そこは、しっかり制御します
制御されるわけですね、安心しました
板垣
原子力発電は、ウラン燃料が核分裂する際に発生する熱を利用して蒸気を作ります。つまり、燃料を燃やすことなく蒸気を作ることができるので、発電時にCO2が出ないんです。
なるほど。
板垣
また、原子力発電は少ない燃料でたくさんの電気を作ることができるという特徴もあります。石炭と比べると約10万分の1の量の燃料で、同じだけの発電をすることができるんです。
私のイメージだと、石炭や石油が発電所の主流だった気がするんですが、資源って限りがありますよね。日本は資源国家じゃないので、クリーンかつ資源の有効活用ということになれば、やはり原子力発電所は必要不可欠な発電所になるんでしょうか?
板垣
原子力発電はCO2を出さないという環境面と、安定した電力を供給できるという特徴を持つ発電方式ですので、エネルギーミックスにおいても重要なベース電源としての役割を担っていると考えています。

安全を支える「設備」と「ひと」

30数年ぶりにこちらに来て、発電所の様子もずいぶん様変わりしたようですが、今はどういう状況なんですか?
板垣
福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ、島根原子力発電所でも安全対策に取り組んでいます。いろいろな安全対策設備を設置する一方で、万一の事故の時に、その設備を実際に動かすのはやはり「ひと」なんですね。人の力が重要だと思っているので、津波や地震などの過酷な状況を想定した訓練を繰り返し行っているところです。
なるほど。安全な設備を整えるのは当然の責任だけれども、「ひと」の教育もしっかりされている、ということですか。
板垣
ハード面とソフト面、両方が安全を守るために必要だと思っています。

具体的にはどんな安全対策を?

もう少し、具体的な取り組みを教えていただけますか?
板垣
たとえば、津波対策として、発電所の海側を囲うように防波壁を設置しています。想定される最大の津波の高さは海抜11.9mなんですが、それに対して防波壁の高さは海抜15mあるんです。
想定をさらに上回る15mのボ・ウ・ハ・ヘ・キ?
板垣
はい。防波壁です。15mって想像しにくいんですけど、奈良の大仏とほぼ高さが同じです。
奈良の大仏っていわれても、ちょっとよくわからないけど・・・(笑)
板垣
たとえが良くなかったですか(笑)
ビルだと何階くらい?
板垣
5階くらいですね。
それはわかりやすい!
板垣
くわえて、津波が防波壁を越えて敷地内に浸水する可能性も考慮して、建物に水密扉を付けています。建物内に水が侵入しないよう2重、3重の対策を行っています。
常に想定以上のリスクに備えているんですね。いやぁ、安心します

板垣さんの仕事内容は?

板垣さんは日頃、どのような仕事をされているんですか?
板垣
発電所を管理するためには、その状態を常に監視する必要があります。そのため、温度計や圧力計などさまざまな計器が設置されています。私は、それらの計器を管理して点検や保守する仕事をしています。
    • 島根原子力発電所の防波壁は、想定される津波よりも高いだけでなく、壁の中に使用する鉄筋も最大規格のものを使用するなど、強固な設計としています。
    • 水密扉は浸水を防ぐ密封性の高い扉です。島根原子力発電所では、この水密扉を建物の内外に設置して、万一の浸水から安全上重要な設備を守ります。

発電所の安全を守ることは、地域や家族を守ること

板垣さんの地元はどちらなんですか?
板垣
地元は、ここ島根の出雲です。
出雲ですか!私も縁が深くて、学生三大駅伝の出雲駅伝で毎年来させていただいてるんですよ。いやぁ、いい町ですよね。
板垣
久しぶりじゃないんですね、島根自体は。
そうなんです。中国電力出身ですから、となりの町には原子力発電所があったなぁと、出雲に来るたびに思い出すんですよ。第二のふるさと的な感覚で、出雲・松江には来させていただいているんです。
板垣さんは、原子力発電所のある地元に対して、どんな想いで子どもの頃から過ごされていたんですか?
板垣
小さい頃から身近に原子力発電所がありました。学校でも見学会があったりして、とても身近に思っていました。もともと地元で働きたいという想いはあったので、今こうして島根原子力発電所で働くことができて、とても嬉しいです。また、お客さまに電気を届ける重要な仕事ですので、誇りを持って取り組んでいます。
なるほど。今、島根原子力発電所2号機は休止状態でなかなかモチベーションにつながりにくいかもしれませんが、そうした地元への想いが、ひとつのモチベーションになっているんですか。
板垣
そうですね。モチベーションというと、今は2号機の再稼働に向けて、所員一丸となって仕事に取り組んでいるところです。再稼働に向けてはやる気持ちもありますが、何よりも安全を最優先に仕事をするよう心がけています。
クリーンで環境にやさしい、この原子力発電所の再稼働。当然のことながら、地元のみなさんに安心・安全をお届けするという使命感を持って仕事をされていること、あらためて感じました。
板垣
発電所の安全を守ることは、私の地元である島根や、そこで暮らす家族や友人、知人たちの安全を守ることにつながると思っていますので、大きな責任を感じています。

志を同じくする仲間たちとともに

今日はいろんな話を聞かせていただいて、原子力発電所が再稼働することを願う次第ですが、今後、この先、原子力発電所はどういう方向に向かって行くのでしょうか。
板垣
日本は資源の少ない国だと、先ほどおっしゃっていましたね。電力の安定供給、環境性、経済性を考慮すると、発電時にCO2を出さないことと、少ない燃料でたくさんの電気を作ることができる原子力発電所は、とても重要な役割を担っていると思います。
板垣さん自身は今後どのような夢に向かっていきたいですか?
板垣
私が入社したのは2010年で、動いていた2号機が最後に停止したのが2012年なんですね。それから約10年間、ずっと島根原子力発電所で勤務していて、停止している間も同僚や協力会社の方々と仕事をしてきたので、2号機に対する愛着が湧いています。なので、再稼働をみんなと一緒にこの目で見たい。それが、今の目標です。
なるほどですね。原子力発電所が安心・安全な施設となるよう、いろんな施策を中国電力の社員のみなさん、そして協力会社のみなさんが一生懸命努力されていること、今日は重々感じました。
一方で、最後は「ひと」だと思うんですね。その「ひと」、板垣さんを見ると私は今日、安心を感じました。今日はどうもありがとうございました。
板垣
ありがとうございます。

(2023年1月取材)
 
 
以上、転載。
原晋(青山学院大学・駅伝部監督)氏は、地元・広島では“人気”が高い。
RCC(中国放送)では、番組も持つ。
その人気にあやかってか、元中国電力社員ということもあるのか、島原発再稼働への世論誘導へCMに起用されている。
能登半島地震では、道路が寸断され、住民の避難・救助・支援もままならない。
原発自体のハード面、ソフト面をいくら“安全対策”しても、住民の避難・救助・支援はいかに困難か、2011年の原発事故が示したと言えよう。
土曜日の「報道特集」で、原発反対運動に取り組んだ方が「結果的によかった」と述懐していた。
もし珠洲市に原発ができていたら、未曾有の原発事故になっていないか?
そもそも核廃棄物の処分ができない現状で、再稼働し、そのツケを孫子の世代、いや未来に払わせていいのか。
原晋氏は島根原発再稼働に”加担”していないか?