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中2国語です。
大問1(漢字、短歌)
問1
ほどほどのレベルかと思います。
「拝む」の棒の本数を間違えたかどうか、と、意外と「批判」って書けないかもしれないですね。
「批判」の正答率が気になるところです。
問2
出典:俵万智
1962(昭和37)年大阪府生まれ。歌人。早稲田大学第一文学部卒業。学生時代に、佐佐木幸綱氏の影響を受け、短歌を始める。1986年に角川短歌賞、1988年に現代歌人協会賞を受賞。『サラダ記念日』『プーさんの鼻』『考える短歌』など、歌集・著書多数。
言わずと知れた短歌界のトップ・スターですので、いちいち紹介の必要もないかもしれませんが。
さすがの面白さですね、この短歌も。
この短歌に目をつけて作問した作問者も、グッド・センスだと思います。
大問2(資料)
難易度は特に高くも低くもないと思いますが、なかなかいい問題ではないでしょうか。
内容的にも、社会(地理)と連動する横断的な内容ですし、ある程度どのような内容が答えになるかは予想が立ちつつ、資料Cとその他の資料を対応させることも必要になるので、この手の問題の訓練としてもちょうどいいですし。
また、問3は「何と何を比較しているのか」を空欄前後から見抜く必要があるので、国語全体に求められる力のトレーニングにもなるかなと。
大問3(小説)
出典:藤原新也「名前のない花」
1944年、福岡県生まれ。東京芸術大学油絵科中退。インドを振り出しにアジア各地を旅し、『印度放浪』『西蔵放浪』『全東洋街道』などを著す。第3回木村伊兵衛写真賞、第23回毎日芸術賞などを受賞。
まるで「徒然草」の『ある人、弓射ることを習ふに』のような話ですね。
問2、問3ともに、答えはシンプルではあるものの、問題設定はわりと複雑です。
問2は、傍線部は「父の行動」なのに、問題で問われているのは「私の心情」です。
しかし、問2の空欄前後を見ると「父が望んでいること」を答える問題とわかるので、結局答えるべき内容は「(私は推測する)父の考え」となるわけです。
問3も、傍線部は「父のセリフ」ですが、答えるのは「それを聞いて私が考えたこと」です。
このように、傍線部、問題文、空欄前後で結局何を答えるのかを見極めていく必要があるのです。
大問4(評論)
出典:加藤秀俊「暮しの思想」
日本の社会学者。社会・思想・文化評論家。東京商大(現・一橋大学)で社会学を学び、丸山眞男らの「思想の科学研究会」に参加。1954年渡米し、社会学者デイヴィッド・リースマンから大衆社会論の指導を受けた。その間『中間文化』(1957年)を発表。同年、社会心理学を土台にした理論「マス・コミュニケーション」を提唱。 以後『人間関係』(1966年)、『空間の社会学』(1976年)など、日常生活のありふれた現象から、社会の隠された構造を露わにする方法で、多彩な研究活動を展開。
昨年お亡くなりになったばかりだったのですね。
問1
国語の力がある人は傍線部から先を読まずに、問題文だけを見て①は「物理的」、②は「心理的」か「精神的」のどちらかだろうな、と予想をすぐに立てるはずです。
このように、本文をただ( ③ )的に受け入れるだけでなく、自分から( ④ )的に意味を理解しようとする姿勢も大切です。
(③・④に入る言葉を予想してみてください)
問2
内容的には書いてあることそのままでしかないのですが、空欄後ろに「ではない」とあることを見落とさないように注意。
問3
これ、ア「そのうえ」でも国語的に何の問題もないですよね。
接続語の穴埋め問題は慎重に作らないとすぐこういうことになります。
道コンでここまでの初歩的なミスは珍しいですね。
A「たくさん食べたい。しかし痩せたい」
B「たくさん食べたい。そのうえ痩せたい」
別にAでもBでも日本語としては問題ないですよね。
「しかし」は「前後が逆である」ことを強く言うイメージになり、「そのうえ」を使うと「前後が両立している」ことを強く言うイメージに変わるだけなので。
これを、「しかし」でなければ絶対にダメ、「そのうえ」は不可、と言っているのが今回の問題です。
「そのうえ」のような累加系の接続詞って、かなり幅広い状況で使えるので、選択肢に入れるときはかなり注意して入れないとダメなんですよ。
アを「そのうえ」でなくて「たとえば、すなわち」あたりにしておけば何の問題もなかった。
問4
これ、なかなか面白いしいい問題ですね。
消去法的にも解けますが、できればアを見た段階で「これはアだろう」と思えていてほしいです。
こんな面白い問題を作る人でも問3のようなショボミスをしてしまうのだからテストづくりというのは難しいものですね。
問5
4つの要素に分かれて採点されます。
A「お互いの書物を交換する」
これは、指示語「そういう経験の交換」の内容なので、書かないといけないのは明白です。
B「じぶんの体験した異質の世界を見せ合う」
Aによる結果、効果なので、これも多くの受験生が書けたでしょう。
C「お互いを深く知ることができる」
ABによるメリットなのですが、これが書かれているのが傍線部よりも後か、あるいは2段落さかのぼった位置にあるので、ここを書かずに減点される人が非常に多いように予想しています。
Cを書けたかどうかで差がつきますね。
D「個人を尊重しながら」
これ、要素として必要かどうか若干微妙な気が……。
まぁ「すばらしいと考える理由」なので、入れておくにこしたことはないですし、配点も1点分なので落としてもダメージは少ないのですが。
道コンの採点基準でここまで細かく配点が分かれているのは珍しい、という印象。
わたしがFiveSchools生向けのテストで作る採点基準のような採点基準。
問3以外はとてもいい問題だと思います。
難易度もまぁまぁ。
大問5(古文)
出典:「実語教童子教諺解」
実語教・童子教は共に、弘法大師の作という言い伝えを持つ。何れも中世以来用いられた児童教訓書として非常に名高い。中世から近世にかけて数多くの注釈書が作成された。特に近世以降は、単独または二教併せて刊行され、広く流布した。
この出典は初めて見ました。
内容的には標準的なレベルですが、「現代語で答える」のか、「書きぬく」のか、条件を確かめる習慣をつけてください。
全体的にバランスよい良問だと思いますが、大問4の出題ミスが惜しいですね。
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