前回の続きです。
今回は個人的には「これ学生時代読みたかったな」という漫画です。
『週刊少年ジャンプ』で絶賛連載中の歴史漫画です。
舞台は鎌倉と室町の狭間。
「足利尊氏」の離反で鎌倉幕府が滅亡し、故郷も家族もすべて失った少年「北条時行」が、戦って死ぬことが誉れの世において「逃げる」ことで英雄になる物語。
この鎌倉~室町の時代、戦国や平安などの今までも散々メディア化され今なお新作が作られる歴史もののド定番たちに挟まれているにもかかわらず(あるいは「だから」なのか、)題材にしたドラマも漫画も圧倒的に少なく、そのくせ覚えないといけないのに名前がごっちゃになりやすい天皇・上皇も出てくるので微妙に辛いのがこのあたり。
特に何が辛いって当時の状況のイメージがしづらい。
例えば、安土桃山時代が舞台のドラマを観ると、戦のシーンはもちろんのこと、「楽市・楽座」による町の商売が盛んな様子や「堺の商人」が出てきたり、「南蛮貿易」によって「南蛮人」と呼ばれる海外の商人・宣教師が信長と実際に交渉するシーンなどを見ることで、当時の政治や経済の状況も割と理解しやすく作られていますが、そもそもそういったメディア自体がないとなると、「出来事の流れを覚えろ」と言われても出来事どころか人物も教科書の文字か古い人物画でしか想像できず、それこそただの暗記をすることになってしまいます。
そんな中、昨今ではこの「逃げ上手の若君」や、大河ドラマでは「鎌倉殿の13人」など、このあたりの時代のメディア化が続き、しかも面白いというとても嬉しい流れが続いています。
作者は「魔人探偵脳嚙ネウロ」「暗殺教室」の松井優征先生。
「よくわからないまま滅んだ鎌倉幕府」「よくわからないけど裏切ってよくわからないまま勝つよくわからない足利尊氏」という題材に選ばれないだけある歴史を、敢えて尊氏を「敵側」に置き、教科書に一度だけ登場するかしないか程度の認知度の時行を「主人公」にすることで、誰も描いたことのない歴史物語を繰り広げています。
現在単行本11巻まで出ており、(放送日はまだ発表されていませんが)アニメ化も決定していますので、是非この機会に読んでみてください。
歴史ものを読むことのメリットは前述したように「フラットに予習ができること」ですが、もう一つは「その時代の人物に愛着が湧くこと」。
ドラマや映画、漫画をみて「かっこいい」「かっこ悪いけどなんか好き」「面白い」と思った人物が実際に生きて残したことを知るという気持ちで歴史を勉強するのも、モチベーションアップに繋がって良いんじゃないかと思います。
歴史の勉強になる漫画は今回紹介したもの以外にも探せば色々ありますので、楽しく勉強できるように色々読んでみてください。
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