ステージの構成演出の他、楽器の演奏やヴォーカル(コーラス)で
仕事をしたい人を募集しているセクションがある。
育成しデビューをさせていく。
デビューといっても、テレビやCD中心の芸能界ではない。
仕事は、ホテルやレストラン、ラウンジでの演奏は勿論,イベントやコンサートでの
ステージ出演など様々で、活動エリアは、関西、西日本を中心だが、ホール公演や
イベントの場合は全国どこにでも行く事になる。
業界内の我々は、それらの出演者を総称して「プレイヤー」と呼ぶ。
東京の大手事務所のあるミュージカルのオーディションにうちの子を受けさせた時。
そのスタッフから聞いた話も「中々いい子は来ない。しかしそれもいつもの事」らしい。
ああ、こんな大きなとこでもそうなんだなぁ、と思った。
又、ある番組のサマーステージのオーディションのキャストにうちの子を受けさせた時も、
関係者が、
「もう何度もオーディションしてるんですが演出家が中々OK出さないんで・・・今回で決めてくれると助かるんですけど。」
と何度もやり直しのオーディションにスタッフもかなり疲れていた。
結局いつも、使う側にしてみれば、使いたい子はスケジュールがいっぱいで、空いている子は必要のない子なのである。その子にしてみれば「仕事がない」となる。しかしこちらは人不足。
どこも同じなんだなぁ、と思う。
我々の仕事は、仕事の内容により時間が異なる。例えば、ラウンジで歌ったり演奏したりの仕事を目指すなら、時間が夜になる。ブライダルでの演奏の場合は大抵、土日中心となる。
じゃあ、だからといって、土日も毎週決まった時間に仕事があるのではない。結婚式そのものの本数が少なければ仕事も少ない。例えば仏滅の日などは極端に少ない。という具合にである。曜日を指定すれば毎週出来るバイトとは異なる。よって、自分の希望は述べてもらってもいいとしても
「平日の午前中が希望で職種は結婚式なんですけど」と言ってもらっても、コンビニのように24時間、同じ労働が出来るわけではない。
又、自分が“ココのステージで歌いたいです”と希望しても、使う側が「別の子がいい」となれば
その子に仕事は入らない。
しかし、一般応募の子は、そんなことは勿論わからないので「週3日しか働けないんですけどそれでもいいですか」と言ってくる。こちらは「自分に仕事は入らない人は毎日休みなんですよ」と答える。
その意味が分かる人はわかるが、わからない人は“そりゃあ自分に仕事をくれなければ休みですよね”と思う。また、お客さんからのリクエストに応じなければならない事なども考えもしていないので、タレントのように自分の持ち歌さえ歌えばいいと思っている子もいれば、演奏する曲は自分で決めれると思っている子、或いは、人が決めてくれると思っている子(どちらも異なる)など、それぞれ勝手にイメージしている為一時オーディションでは、さわりを説明するだけでも大変である。
仕事の説明は業界がわからないとかなりの時間を要する為、詳しくは一次通過した人に二次で説明している。
仕事があるのかどうか?または、自分が本当に仕事に行けるのか、など、不安になる。
よって「どの楽器の仕事が多いですか」と質問があったりする。
つまり、同期でピアノが3名、ボーカルが1名だったりすると「やっぱりピアノの方が仕事が多いんですか」と聞いてくる。叉、同期でボーカルの子に先に仕事が入ったりすると「ヴォーカルの方が仕事が多いんですか」と聞いてくる。
これに対する答えも、一言で”何が多い”、と言えるものではない。
つまり、例えば、ピアノと歌、とちらが多いかと言えばピアノかも知れないがピアノ奏者人口も多い。歌の方が少ない分競争率は低いかもしれない。もっと極端に言えば、ピアノの仕事とハープの仕事、ピアノの仕事の方が多いが、ハープは奏者そのものが少ない。よって、しょっちゅうハープ奏者はいなくて大騒ぎになるのが現実である。
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