昨日、大正時代のモボ・モガ(モダンボーイ、モダンガールのこと)にならって?、銀ブラをしていたのですが、キムラヤ本店を見つけたので入りました。

キムラヤのアンパンと言うと、山岡鉄舟先生が食べたところ「美味い!」ということで、明治天皇に献上し、明治天皇皇后両陛下も大好物になって、「以後、続けておさめるよう」宮内庁から伝達があったことで有名ですが、乃木大将も好きだったようですよ。

初めて銀座にいったとき、一番最初にいきたかったのがキムラヤのアンパンを食べることだったのですが、以来、「アンパンが嫌い」という人以外とは、必ず「アンパン食べにいかない?」と由来を話して勧めている次第です。

$拳骨拓史の『眼横鼻直日記』

アンパンのほか、いろんなパンが1階で売っていますが、2Fは喫茶店になっており、ここでアンパンセットを食べることができます。(写真がそれです)

お茶は選べますが、日本茶を選択。やはりキムラヤのアンパンは美味いです。(お茶も美味い)


なぜ日中から銀座をぶらぶらしていたかと言うと、映画の試写会に参加するためでした。


二つの祖国で 日系陸軍情報部
http://mis-film.com/ja


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太平洋戦争時、日米両国で差別された日系2世たちの歴史をひも解くドキュメンタリー。米国陸軍の秘密情報機関「MIS(ミリタリーインテリジェンスサービス)」の中心メンバーだった日系2世の元兵士たちの証言をもとに、太平洋戦争時の米国側の極秘情報も取り上げて描く。米国籍をもちながらも人種差別を受けていた日系2世たちは、それでも自身の祖国である米国のため、両親の祖国・日本との戦争を受け入れた。長く沈黙していた80人近い元兵士にインタビューを敢行し、2つの祖国への思いを聞く。「東洋宮武が覗いた時代」(2008)、「442日系部隊 アメリカ史上最強の陸軍」(11)で第2次世界大戦時の日系人たちの歴史を追ってきたすずきじゅんいち監督による、日系史映画3部作の最終作。
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http://eiga.com/movie/77493/

以前、『歴史通』という雑誌でインタビューをしたのですが、

歴史通 2012年 11月号 [雑誌]/ワック

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そのとき、WACの社長がこられ、本映画の製作に携わっているということで、正式上映は12月8日からとなるのですが、先行でマスコミ用試写券を頂いた次第です。

以前、「442日系部隊 アメリカ史上最強の陸軍」を観たのですが、

http://ameblo.jp/fist-history/entry-10706382713.html

これは正直、映画館で感動して号泣してしまいました。(-_-;)

映画に関して比較的辛口?が多い私も、文句なしの5つ星をつけております。

今回は3部作の完結ということで(※私はまだ「東洋宮武が覗いた時代」は観ていません(-_-;))、期待して試写会に参加。


前回は、442部隊の奮戦が描かれましたが、今回は日系陸軍情報部の活躍がメインとなります。
日系陸軍情報部(MIS)とは、大東亜戦争時に日系2世や帰米を中心に編成された対日語学要員部隊となります。
彼らは大東亜戦争で日本軍と戦い、情報収集や投降勧告、捕虜への尋問などをおこない、アメリカ軍の選局を有利にするため、日本とアメリカという二つの祖国の狭間で悩み葛藤することになります。

大東亜戦争が終戦を迎えると、彼らはGHQと日本政府の橋渡しとして日本の戦後復興を円滑にすすめるよう尽力することになりました。

本映画はドキュメンタリーであるため、実際にMIS隊員として活動された方々の生々しい体験が語られていきます。

日本は大東亜戦争において英語などは「敵の言葉」であるとし、授業は愚か日常生活でも使うことを禁じられましたが、アメリカは戦争とともに敵の言葉を理解し、活用することに力を注いでいたことを考えるときこの感覚の差に圧倒される思いです。

現在でも中国や韓国との関係が悪化すると、かの国について研究することを軽視する風潮がありますが、私はこのようなときであればこそ、彼らのことをより深く知っていく必要性があると考えております。

もしも英語を理解していないアメリカ問題の専門家がいたとすれば、そんな人の発言を誰が信じますか?
中国と韓国については、なぜかこれがまかり通る。そのような山師が言論をリードする様は、それだけ対中、対朝鮮半島情勢の人材が乏しく、程度が低いことを意味していると私は思っています。(もちろん非専門家の意見が必ずしも専門家に劣るとは言えませんが、昨今の風潮はただ敵愾心を煽るだけだと思います)

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また以前、どこかで書いたかも知れませんが、私の曾祖母は大東亜戦争開戦時、アメリカのシアトルにいたため全財産を没収されたうえ、強制収容所に入れられました。

私の曾祖母は裏千家のなかでかなり上の地位にいたため、千家よりアメリカに茶道を普及させるべく派遣されていたのです。
(若き日の千宗室先生なども来られており、今でも我が家は千家とは親しくさせて頂いております)

このような経緯でアメリカでの強制収容所の生活については、曾祖母の体験が伝えられており、大東亜戦争における日系人の思い、葛藤については涙なしに見れないというのが私自身の率直な感想です。

今回の映画も涙なくには見られず、2度ほど泣いてしまいました(´;ω;`)

442部隊は映画館内で小声で嗚咽するくらい泣いてしまいましたが(←泣きすぎだろ)、今回はそれに比べると少しは落ちますが、映画としてとても面白いと思いました。

ぜひ多くの方に見て頂きたい映画です。
(繰り返しますが12月8日に上映開始です!)

また今回の3部作について、功績が認められすずきじゅんいち監督に文化賞が授与されたそうです。

本当に素晴らしいことです。私自身、こんな良い映画に巡り会えたことに感謝を申し上げます。
色々と大変であったと思いますが、今後のご活躍を期待しております。