さて前回の読書感想文からかなり間が空きましたが、原因はこんなそこそこ重量感があって、しかも内容も重い本を読んでいたからです。
少し前の映画評で ”実は今キリスト教の歴史に関する本を読んでいてそれもあってか、キリスト教に対する不信感さえ感じている” と書きましたが、それがこの本なのです。あのグラハム・ハンコックが著者なのですが、これまでのとは若干方向性が異なって、しかし主義主張はぶれてないというところでしょうか。
主題の「タリズマン」とは大ざっぱに例えると宗教で使われる偶像とだいたい一致すると言えそうです。つまり信仰するのに目安になるモノというところです。
実は私にとってとても難解でした。訳者の方もあとがきで触れていますが、訳者の方でさえ知らなかった事が書かれていてそれなりに調べた上で翻訳されたのだそうです。
というのも聖書の勃興した時点から近代に至るまでの信仰の歴史の中で、特に初期においてはキリスト教よりも説得力の有る宗教が存在したにも係わらず(もちろんそれは当時も今もカルトと呼ばれます)、そういうカルトがずっと裏の世界で君臨し続けて活躍していたという話です。
何だか陰謀論っぽいですね。確かにそうとも言えるでしょう。しかしそうと言い切れない部分も有ります。その判断は読者がするしか無いのでしょう。
ただ私は正直な感想として、この手の本を読む度に確信が深まるのですよ。おそらく神など存在しない、それは人間が自分達の精神の弱さを補うために創り出したモノに過ぎない。しかし人間はそれこそ弱いので、宗教は必要不可欠なのだと。
共産主義者は言います。宗教は麻薬だと。これはタブーと言われる物言いではありますが、たぶん正しい。でもその麻薬が無いと生きていけないのが人間なのだなと解釈せざるを得ないのです。
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