変な題名をつけてしまったが、要は今2ちゃんねるで話題になっており、本人のブログが炎上しているらしい、作家の吉本ばなな氏のエントリーに関する事である。
まあ知らない人は適当にググってもらえば、どういう話だかわかるだろうが(ちなみに google より2ちゃんねるで検索した方が早くたどり着けると思う)、一流作家が仲間とチェーン店の居酒屋にお気に入りのワインを持ち込んだのだが、店長は店の決まりだからとワインの持ち込みを拒否、認めようとしたバイトの店員を叱り付けた。それに対してバナナ氏はブログで、自分達の人脈を知らない店長はクビになるだろうと、何かクレーマー的報復でもするかのようなエントリーという話だ。
オレはどちらの行為もまあ配慮が足りないとは思うが、どちらかと言うと店長のやったことはマニュアル通りでとりあえず非難されるべきものではない。それに対してバナナ氏は、まさか自分が有名人だからと特別扱いを要求したのか、ちょっと嫌な感じだと思った。
こんなときそれぞれの立場だったらどうしたか? たぶんオレが店長だったら基本的には今回の店長と同じ対応をしただろう。ただまあもちろん代わりにその居酒屋のワインを勧めた上でだ。つまり逆に言うと客であるバナナ氏の立場だったら、そもそもそんなにこだわりのあるワインを飲みたいのなら、それなりの店へ行くか、自分の家でやるかすればいいと思うのだ。
しかしそれにしてもこの話を聞いて一番いやだなあと思ったのは、オレがこのブログでいつも書いていることだが、今の日本では正社員は相当の事をやっても、会社がつぶれるまではクビになるなんて考えられないのに、世間ではちょっとした事でこの”クビにしてやる”という言葉を平気で使う人が多いと言う事だ。実際自分の周りにもいる。
そういう人たちの特徴。自分は一応正社員で守られている。その地位は実力で得たものではなく、親のコネやたまたま時期的にラッキーだっただけだ。そしてクビにしたい人はどう見てもバイトとか、派遣社員とか、社内では地位の低い人たち。本当に何回も書いたけど、オレが勤める会社では、一般社員が出入りの業者や下請けに対して威張るシーンも良く見られる。
居酒屋の店長って意外と契約社員が多かったり、名ばかり管理職とか現実的な権限や地位は低い人が多いらしい。しかし彼らも生活のために笑顔でそれを乗り切っているのだ。
どうやら日本は、そういういやらしい階級社会になってしまったようである。それを打破するには、やはり最近オレがお気に入りリストに加えた経済関係の人たちが言うように、人材の流動化=正社員をクビに出来る社会が必要なのだろう。
今の自分の地位が本当に実力で得られたものなのか? たまには謙虚に考えてみてもいいだろう。例のバナナ氏にしても、親の業績と全く無関係に今の地位を築けたのだろうかとも。