学生時代、写真の授業は好きではありませんでしたが、「印画紙はバライタ紙を使うように」と教えられたことは覚えています。
ポリエチレンでコートされている「RCペーパー」と比べると、「バライタ紙」は水洗に時間がかかり、カールやしわが出ないように乾燥させるのが難しい一方で、深みのある階調が表現できるという長所があります。
当時、私は「バラ板」という日本語だと思い込んでいたのですが、後年になって、「baryta」という英語であることを知りました。
「baryta layer(バライタ層)」について、Wikipediaの「Photographic paper(印画紙)」 では、以下のように説明しています。
The term baryta derives from the name of a common barium sulfate-containing mineral, barite. However, the substance used to coat photographic papers is usually not pure barium sulfate, but a mixture of barium and strontium sulfates.
「baryta」という言葉は、硫酸バリウムを含む鉱物「brite(重晶石)」に由来する。しかし、印画紙のコーティングに使う物質は、通常は純粋な硫酸バリウムではなく、バリウムと硫酸ストロンチウムの混合物である。
「バライタ紙」は、「baryta paper」、「fiber-based paper」、「FB paper」などと呼ばれています。
また、紙焼きの印画紙(repro paper)も「baryta paper」と呼ばれることがあります。
「RCペーパー」は「resin-coated paper」、「RC paper」といいます。