紙の「T目」「Y目」、英語の見本帳では? | グラフィックデザイナーのための英語講座

グラフィックデザイナーのための英語講座

デザインの現場で使われる英語を
『グラフィックデザイン用語英和辞典』の編纂者が紹介します。

英語では、縦目の紙のことを「grain long paper(long grain paper)」、横目の紙のことを「grain short paper(short grain paper)」と呼びます。

grain」という単語は、「穀物」という意味で覚えている方も多いでしょう。
ここでは「紙の目(流れ目)」という意味です。

紙の「マシン方向(抄紙方向)」のことは「machine direction(grain direction)」、「クロスマシン方向」のことは「cross-machine direction(cross-grain direction)」といいます。

日本の紙見本帳では、「縦目」のことを「T目」、「横目」のことを「Y目」と表記していることがよくありますね。

英語ではどうでしょうか。
いくつかの表記例を見てみましょう。
 


A: 「grain short」の略。つまり横目です。
B: 「grain long」の略。つまり縦目です。
C: 下線が引かれている、11インチの方向の目。つまり横目です。
D: 1270 mmのほうがMachine direction。つまり縦目です。

一部の英和辞典では、「縦目」の訳語が「machine direction」とされている場合がありますが、これは適切ではないと私は考えています。