ステップ、テクニックを覚える前に正しいバランスを | 社交ダンスはヒップホップよりやさしい

社交ダンスはヒップホップよりやさしい

学校教育におけるダンスと言えば,ヒップホップが主流となっていますが、社交ダンスは二人で助け合って踊ることにより誰でも覚え易く、技術とマナーが自然と身に付きます。
子供からご年配まで、踊ることにより相互理解が得られる、素晴らしい芸術的スポーツです。

社交ダンスを踊る人を見ると、姿勢の良さが目立ちますが、
本当に姿勢が良いのかと言えば、違和感を感じる方も

多いと言えます。

社交ダンスを踊らない方に社交ダンスの印象を訪ねると
その美しさと言うより、極端に強調した姿を真似て、

社交ダンスをする人をやゆする人も少なくありません。

 

社交ダンスは美しいけれど、違和感のある立ち姿や
踊り方に、あえて習いたいと思わない方もいるのです。

男女が大きく反って踊っていたり、オーバーな表情に
楽しさと言うより近寄りがたさを感じる人もいます。

この事は、欧米の踊り手と比べても、豊かな表情と

言うより、違和感のある笑顔と感じられるようです。

 

しかし、何故日本人が演ずる社交ダンスは、見た目

不自然に見えたり、違和感を感じさせることが

多いのでしょう。

その原因は、実は、日本人の立ちバランスに有ると
言えるのです。

日本人は、世界的に見ても頭骨が身体の前方に

出ている民族と言えます。

更に、歳を重ねると、肩と頭がより前方に出て

猫背気味の方がとても多くなります。

 

日本人の歩き方を見ても解るように、バランスが

足の前方側にある方が多く、ムービングフットが

前方に十分振り込まれる前に重心が指側に移り

反射的に床や地面を蹴り出すことから、小股で

忙しく歩く傾向があるのです。

突っかけやスリッパをはいているような歩き方は

上半身が前方に突っ込んで歩きやすく、日本人の

立ち方と歩き方を示していると言えるのです。

 

その為、日本人の男女がホールドを取ると、

まるで柔道の試合の様に、お互いが頭を

突き合わせる様な姿に成ってしまい、

とても社交ダンスの美しさは感じられないのです。

何とか海外の踊り手の様に美しく大きな広がりを

持った欧米人の踊りに似せるために、日本人は

男女共に意識的に大きく上半身をそらせるように

成ってしまったのです。

 

所が、このバランスが身体の前方に有る状態で

上体を反らせると、指先から上体に力が弓なりに

伝わる事で、左右どちらの足も前方に振り込まれず

意識をもってステップを動かさなければなりません。

つまり、足形を常に考え、足を意識をもって動かす

不自由な踊りと成るのです。

 

ムービングフットが自然に身体の前方に振り込まれ

いわゆる中間バランスの状態で前方に振り込まれた

足で床をキャッチして重心を引き寄せる動作が必要

と言えるのです。

日本人のウォークが、まるで階段を降りるかの様に

前方の足に体重を乗せて行く事から、運動表現が

難しく、更には、膝や腰のけがをしやすいと言えます。

 

ゲルマンとかアングロサクソン系のヨーロッパ民族は、

もともとバランスが背中側に有り、ホールドを取っても

真っすぐに立てる事から、上体をわざわざ作らなくても

コンタクトして運動をすれば、自然に上体が遠ざかる

のです。

 

つまり、日本人であっても、正しいバランスの位置で

立つことが出来れば、自然に大きな上体の広がりが

作れるのです。

見た目だけの印象で形作ると、社交ダンスは

とても難しい踊りと成ってしまいます。

初心者の時から自らの正しいバランスの位置を習い

反射的にステップが踏める様になる事が大切です。