社交ダンスは、男子は女子に、女子は男子に反応し
自分のテクニックと運動表現を創りだします。
もちろん、自分が身に付けたテクニックと運動表現を
間違いなく演ずることはとても大切です。
しかし、自分の記憶したステップや運動表現を
そのまま再現していては、目の前のお相手には
楽しさよりも苦痛となる事が多いのです。
多くのペアが見舞われるトラブルの原因が
男女其々が、自分が記憶した様々なステップや
運動表現を、そのまま間違いなく踊ろうとして
生まれている事が多いのです。
社交ダンスを踊ろうとする男女が、自分だけの
考え方を貫こうとすれば、それは、間違いなく
格闘技となってしまうのです。
どんな相手とも楽しく踊れると言う事は、
お相手がどの様に踊りたいかを理解し
その望みがより叶うように助ける事です。
愛し合う恋人同士は、如何にお相手に
喜ばれるかを常に考えている事から
何をしてもお互いが愛おしく、何をしても
喜びに繋がるのです。
しかし、男女がお互いに協力して音楽表現を
生み出す社交ダンスは、同じように男女が
其々の思いを感じ取ることが出来なければ、
思い通りの運動表現ができません。
本当にお相手の事を考えていたら、
コンタクト面が硬直することは有りません。
ホールドを固めて踊ると言う事は、実は、
自分の事しか考えていないとも言えるのです。
男女のコンタクト面の緊張は、音楽表現に応じ
様々に変化するものであり、二人の心の状態を
如実に表しているとも言えるのです。
男女がお互いに理想のパートナーとなる為には
ステップやテクニックを覚える以上に、目の前の
お相手の気持ちを感じる事が大切と言えます。