社交ダンスが上手に成る方法 | 社交ダンスはヒップホップよりやさしい

社交ダンスはヒップホップよりやさしい

学校教育におけるダンスと言えば,ヒップホップが主流となっていますが、社交ダンスは二人で助け合って踊ることにより誰でも覚え易く、技術とマナーが自然と身に付きます。
子供からご年配まで、踊ることにより相互理解が得られる、素晴らしい芸術的スポーツです。

正に、取って付けた様な表題ですが、多くの方が

この言葉に引きつけられ、ハウツーものの本を

買い求めたり、ネットの記事に飛びついたりします。

しかし、この手の文面は、昔からあらゆる技術本の

表紙を飾るものであり、ダイエット本に於ける、

必ず痩せられる方法とほとんど同じです。

 

つまり、ダイエット本と同じく、その本を読んだことで

本当に痩せられた人はほんの一部であり、多くの方は

試したものの、三日も続かず、また新たな興味を引く

本や情報を探し始めます。

社交ダンスなどの技術本も、殆どその類いであり、

著者が発見したり学んだ自分が納得した方法であり

その事が読んだ人を必ずしも上達させるものでなく

むしろ、方法を学ぶことで苦労して、実際の技術には

余り生かされないのが現状と言えます。

 

この事は、アマチュアの方が、様々なコーチャーや

教師を渡り歩く事と同じであり、其々の踊り方を

学ぶことで必至になるだけで、本当に自分自身の

実力を高めるまでには至りません。

例え有名な先生に習ったとしても、その先生の

センスを全て理解する事は至難の業であり、

せいぜい、ブランド物の高級バッグを買った時の

自己満足と変わりません。

 

しかし、誰に習おうと、様々な書籍を買い求めようと

目的は、自分自身が納得できる社交ダンスが

踊れる事です。

少しでも優れた教師に習えば、自分の技術が増すと

考えるからこそ、先生探しに明け暮れるのでしょう。

 

所が、どんなに頑張っても、自分の思い通りに

上手に成らないのが事実なのです。

何故なら、言い方は、余り良くないかもしれませんが、

人のふんどしで相撲を取っている様なものであり、

自分自身の身体が創り出した技術では無いからです。

 

知識として吸収する事は良いのですが、その技術を

そのまま記憶して、同じように踊ろうとすることで、

常に、違和感がぬぐえず、上手に踊れないのです。

いわば、心臓移植の時の拒絶反応です。

 

社交ダンスに於ける全てのテクニックや運動表現は

習ったお手本を元に、自分自身の本来持っている

運動表現に書き変えなければならないのです。

多くのアマチュアの方は、先生やコーテャーに習うと

見た様に真似し覚えようとします。

 

社交ダンスの原理をよく理解しているプロの場合は、

目や耳から入って来た情報を、瞬間的に自分の表現に

作り変えます。

自分の持っている条件で、新たなる踊りに変えるのです。

この事は、自らの身体の事が解っていないと出来ない行為で

常に、自分の身体と相手の身体を感じながら踊る事に依って

身に付ける事が出来るのです。

 

海外のコーチャーにレッスンを受けると、習った通り

真似をすると酷く嫌がられる事が多いです。

そのまま真似て、笑顔でいる方は、残念ながら

商売レッスンを行っています。

しかし、日本のレッスンは、多くの場合、教師が説明した

その通り踊る事が求められ、似せる事が出来ると

喜ぶコーテャーが多いです。

 

足形と順番を決めて踊っている人であるならば、

真似て踊る技術で十分かも知れませんが、男女が

本当に楽しく、お互いを理解して踊る為には不十分です。

どんなに簡単な初級で習う踊りを行ったとしても、

男女がお互いに相手を思いやり、助け合い

素晴らしい時間を過ごすには、マナーとしての

社交ダンスが感じられないといけません。
踊り方、いわゆるハウツー本に載っている様なテクニックを

覚えるだけではうまく踊れないのです。

 

当然、テクニックや足形だけを習っても踊れないのは

当たり前の事であり、社交ダンスは、男女の対人的な

深い心のやり取りである事を学ばないと、自己満足だけの

安っぽい踊りと成ってしまうのです。

社交ダンスを上手に踊る方法は、実は、誰にでも備わっていて

その事を知って初めてテクニックや運動表現が生きるのです。