多くの女性だけでなく男性も、お腹が出ている事に対して
コンプレックスをを抱きがちであり、いつの世も、モデルや
スポーツマンの様に、引き締まったお腹に憧れます。
ダイエットと言えば、お腹の周囲を引き締める事に代表され
スポーツをしたりダイエットをしたりする目的が、お腹周りを
スマートにすることである事が少なく有りません。
社交ダンスを踊る目的も、楽しいステップや技術を習うだけ
ではなく、美しい身体、特に、お腹周りをスマートにしたいと
考えている踊り手は多いと思われます。
今や、国民全てが、健康の為と言うだけでなく、美しい身体を
求めてスポーツに励む時代と成っています。
社交ダンスを踊っている人を見ると、踊る姿だけでなく
ボディコンタクトを行う時、自分のお腹を気にしている方や
出来るだけ平らなお腹を作りながら踊っているペアも多く、
技術のみならず、常に、お腹周りが気になる様です。
その為、男女がコンタクトをする時、出来るだけお腹を凹ませ
踊る事に努力しているペアも少なくないのです。
また、教える側も、コンタクトする時は、お腹を平らにして
踊る様に勧める事が少なく無く、多少お腹の出ている方々は、
踊る以前に苦しい体形を求められています。
しかしながら、このお腹を凹ませて踊ると言う事は、外見的に
美しく見えるかも知れませんが、身体にとっては、余り
勧められるものでは有りません。
腹筋は、本来、体幹のバランスを保ち、背中側の筋肉と共に
上体の重みを支えバランスを助けます。
その為、役割としては、上体の前方部分の重さを支え、
脊椎の周囲を取り囲む体幹筋の役割を果たします。
私達のボディは、いわゆる、柔らかい素材のペットボトルの
本体の様なものであり、中身の飲み物を守る為の役割が
重要なのです。
プラスチックボトルの強度が、前側と後ろ側が著しく違い、
ボトルの後ろは強く、前方は、柔らかで弱いと言う、いわば
不良品のペットボトルなのです。
つまり、周囲が均一に中身を守らなければならないのに、
お腹側に当たる前方の厚さが足りないのです。
元々、お腹周りの筋肉は、犬や猫と同じ腹膜と同じ役割であり
内臓を保護する役割だったのです。
それが、二本足で歩く様に成った事から、背中側と
お腹側のバランスが悪く、哺乳類でも断トツに歩行や
走行が苦手となったのです。
つまり、腹筋の役割は、上体の重みをバランスよく支え、
内臓を守る事に有るのです、。
歳を重ねたり、姿勢が悪くなると、腹筋が支えられず、
内臓が前方に押し出させれて、見苦しい体形と成るのです。
何故、背中側の筋肉を主体にバランスを取り運動をするか
と言う理由がここに有ります。
見事に割れた腹筋は、いかにも強そうに見えますが、
残念ながら、腹筋の力は、背中側の筋肉の5分のⅠしか無く
支える事や運動を伝えるにはまだ進化していないのです。
その為、スマートなお腹にしようと、凹ませて踊ろうとすると
腹筋の前に付いた脂肪をお腹に押し込む事と成るのです。
つまり、ペットボトルが凹んだ状態と成ります。
見た目は綺麗に見えて、腹筋の力を更に弱くなるのです。
しかし、外見的に上体を美しく見せなけらばならない為
前に倒れやすくなった身体を引き上げなければならず、
多くの方が行う、反る様にして頭と両腕を後方に引っ張ります。
この最悪のパターンが多くの踊り手に見られます。
上体をお互いに後方に引き上げながら踊ると、上半身の硬直は
一曲を通して無くならず、とても楽しい踊にはなりません。
もし、お腹を凹ませたかったら、両腕を耳の後ろに引き上げて
万歳をしてみて下さい。
その時、腹筋が平らになります。
いわゆる、お腹が平らになる動作は、背中側の筋肉が上方に
使われて出来るのです。
しかし、もちろん、平らになっても、腹筋の前に脂肪がついている
特に、中高年の方は、見た目膨らんだ状態です。
とは言え、この背中側を使って踊り続けると、その脂肪は
次第になくなるのです。
脂肪もろともお腹を平らにすることは、腹筋が後方にゆるんでしまい
体幹が弱くなるだけでなく、内臓にもあまりいい影響は有りません。
なお、凹まして作った外見の踊りは、どんなに頑張っても、
お腹周りの脂肪は取れません。
背筋側の筋肉を使うと代謝も高く成り、腹筋の前にベルト状に
溜まっている脂肪が真っ先に消費されて行きます。
なお、内臓脂肪は、全身の代謝が良くなる有酸素運動を続ける
習慣が付いて来ると次第に減って来ます。